【2017年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(1/4)

投稿者: | 2018年3月9日

前年度に引き続き、今年も国際交流基金の日本語上級専門家・専門家公募筆記試験を解いてみました(去年のは一番下にリンクを貼っておきます。)

国際交流基金 平成29年度 過去問

全20問あります。4回に分けて回答を考えていきます。もちろん、ここに書く回答は模範解答ではありません。あくまでも私個人の回答ですので、間違っている可能性もあります(てか、その可能性が高い)。また回答用紙が参照できないため、どのくらいの量の回答を期待しているのか、どのような書き方をすべきなのかなどもわかりません。その辺りはご了承ください!
でははじめましょう~

(1)「まだ終わりませんでした」に問題がある。これはアスペクトの問題である。過去のある時点でレポートが未完了だったという事実を表すだけなら「終わりませんでした」でも問題はないが、この場合は現時点でレポートが未完了である事実を述べる必要がある。その場合「まだ終わっていません」とするのが妥当である。

(2)「日本にいけば」に問題がある。条件を表す「ば」には様々な使い方があるが、「一般的、恒常的に成り立つ事象」を表す際に用いることが多い。「薬を飲めば、治ります」のように。しかし、この発話の場合はそのような状況(一般的、恒常的な場合)ではない。そのため「日本に行ったら」とするのが妥当であろう。

追記:また、「~ば」の後件の文末には禁止、希望、命令などの表現はこない。また前件に動的な述語のある「ば」の場合、さらにこの傾向が強まる。

(3)「こそ」の使い方に問題がある。「こそ」は先行する名詞を強調する機能がある。しかし、学習者の発話意図を考えた場合、「暑い」という条件があるから「生ビール」を飲みたいわけである。その場合強調すべきは先行する「暑いとき」である。よって「こんな暑いときこそ、生ビールを飲みたいな」とするのが妥当であろう。

追記:やはり↑の回答はおかしいみたいです。「こそ」はただ先行する名詞を強調するわけではなく、「先行する文脈を受けての強調」機能がありそうです。例えば「こちらこそ、よろしくお願いします」というのは、相手が「よろしく」といったことに対して、「いやいや、あなただけでなくこちらも同様に、よろしく」という意味で強調がおこなわれているわけです(強調というのが曖昧ですが)。だから、この問題の場合「こそ」の使用がおかしいのは、何の先行する文脈もなく「ビールこそ」と言っているの点です(相手が挨拶する前の「こちらこそよろしく」がおかしいのと同様)。だとしたら、「こんな暑い時は、生ビールを是非とも飲みたいですね」とか「何よりも生ビールが飲みたい」とした方がよいのではないでしょうか?

補足…(3)は考えれば考えるほどわからなくなり、上のような回答をしてみました。「今日こそ掃除をしよう!」なんかと同じですよね。でも「掃除」を強調したいといっても「今日は掃除こそしよう!」は変ですよね「掃除こそ我が人生!」はいけますね。「こそ」は取り立て助詞ですが、対象を表す「を格」の取り立てはできないんでしょうか?

 

(1)「ええ、もちろんです。ぜひとも参加してください」

(2)学習者からすると「なさる」という尊敬語を使い、十分教師に対しリスペクトを示していると考えているかもしれないが、「~てもいい」というのは許可を与える表現である。目下のものが目上のものに許可を与えるという行為自体が日本語でのコミュニケーションでは不適当とされる。「参加してもいいですか?」と問われたからといって、同じ形式で答える必要はなく、学習者の立場として「教師も参加できる」ということを表明したいのであれば、「参加してもよい」という意味をすでに含んだ(1)のような表現をすることによって摩擦を最小化できる。

(1)この2つはアドバイスする表現です。でも「~たほうがいいですよ」はちょっと強い感じがします。「~といいですよ」もアドバイスですけど、「これはどうですか?」というニュアンスですから、弱く、やさしい表現になります。

追記:「~たほうがいいですよ」には「~しなかったら後で大変なことになる」というニュアンスもあります。

(2)例えばこのような時は、「~たほうがいいですよ」を使ってもいいでしょう。強いニュアンスがありますが、健康の問題や、大事なことなら強くアドバイスしてもいいですからね。

A「頭が痛いです。インフルエンザみたいです。」
B「え??早く病院に行ったほうがいいですよ。」

1)手段                    はさみで切る。
2)原因・理由        雨で延期になる。
3)時間や量            2020年で終わる

補足…そのほかに「状態 はだかで寝る」「数量 一人で行く」「材料 木で作る」「範囲 日本で一番高い」

(1)傷み  (2) 異議  (3)厳か  (4)劇的

補足…手で書いてみましたが(4)を「激的」としてしまいました。なぜそんなミスを犯したかと考えてみましたが、おそらく「辛味」という意味に引っ張られたようです(笑)

【2017年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(2/4)に続きます。


2016年度の回答はこちら。

【2016年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(1/4)
【2016年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(2/4)
【2016年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(3/4)
【2016年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(4/4)

【2017年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(1/4)」への6件のフィードバック

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  4. ピンバック: 【2018年度】日本語専門家公募の過去問をやってみる(2/4) – さくまログ

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