セミナーのウェブ配信をやってみる~準備編

投稿者: | 2019年11月13日

アンコールワットがある都市、シェムリアップへ行ってセミナー講師をつとめて
きました。

「書くことについて」のセミナー資料

私の住むプノンペンからシェムリアップまでは飛行機に乗れば1時間もかかりませんが、バスで行くと5~7時間かかります。300キロくらいだそうです。結構な距離ですよね。

で、びっくりしたのがプノンペンからの参加者が2名もいたことです。他の予定があったのかもしれませんが、とにかく遠方からやってきてセミナーを受ける人がいるということに驚きました。

また、反対にプノンペンでセミナーを開くことももちろんありますが、その時にシェムリアップから来てくれる人もいます。セミナーだけでなく、いろいろな意見交換のために地方からプノンペンを訪れる人も少なくありません。先日対応した人は車で5時間かけてやってきたそうです。

もちろん、「実際に会うこと」でしかわからないこともありますし、得られないこともありますが、「オンラインでいいんじゃないか?」と思うこともたくさんあります。

というわけで、次に私の職場で主催する「日本語教師研修会」はオンライン配信を実験的にやってみることにしました。あ、実際にはいわゆる「ハイブリッド」と呼ばれるもので、リアル会場はリアル会場でセミナーをおこない、オンラインではその内容が配信されるという形です。

何を使って配信するか

もっとも簡単なのはYOUTUBEでの配信でしょう。しかし、以下の理由でやめました。

・カメラが切り替えられない。
・Web参加者のアクションがテキストのみになってしまう。

カメラの切り替えはOBSというものを使えばできるみたいですが、どっちにせよPCにカメラを二台接続しておかなければならなくなります。

また「 Web参加者のアクションがテキストのみになってしまう」のは、今回実験的な試みだからそれでもいいかな?とも一瞬思いました。でも、会場にいる人にもオンラインのすごさを知ってもらいたいと思ったので、外国や遠方にいる人の生の反応を会場で見られる形式の方がいいなあと思いました。

で、結局ZOOMを使うことにしました。理由としては、

・自分が最も慣れていて、頭の中で構想を描きやすい。
・複数のデバイスを接続できて、カメラを複数使える。
・参加を予定している人もZOOMになれている。

この3点でしょうか。今回は「実験的」な試みなので、基本的に遠方に居住する内輪の人だけで参加を呼び掛けています(今のところ4名)。セミナーの参加者募集のオフィシャルなフライヤーにも、このWEB配信のことについては触れていません。

ただ、問題はアカウントです。私は無料アカウントなので40分で切れてしまいます。そこで、以前「有料アカウントが必要な場合、貸します」と公言されていた村上先生にお願いして、その日だけ有料アカウントを使わせてもらうことにしました。

構想

実験的な試みをおこなうのですが、その実験的な試みの前にも実験を何回かしました(まだ進行中です)。

その結果、以下のような暫定的な図を書きました(以前Twitter上でシェアした図とは若干異なっています)。

使うデバイスは3台
・発表者用PC
・ホスト用PC
・会場用スマホ

発表者用PC
 マイク  → 発表者及び登壇者の声を拾う
 カメラ  → 常にOFF(使わない)
 画面   → 会場のプロジェクタに接続されている
        発表時にはスクリーンシェアをする
 スピーカー→ 常にOFF

ホスト用PC
 マイク  → 常にOFF(使わない)
 カメラ  → Webカメラを接続し、登壇者+スライドをとらえる
 画面   → スポットライト機能を駆使し、発表時以外の画面の調整
 スピーカー→ ZOOM上の音声を会場に届ける(発表時はOFF)

会場用スマホ
 マイク  → 発表時OFF、会場発言時ON
 カメラ  → 発表時OFF、会場発言時、発言者をとらえる
 スピーカー→ 常にOFF

まだ、最終リハーサルはしていないのですが、これでいけそうな気がしてきました。声を拾うのをどうするか、が問題だと思いますが、「登壇者はマイクのあるところで話す」「会場参加者の声はスマホを近くに持って行って拾う」ことにしました。また、会場はそれほど広くないので、会場用のマイクは使いません。つまり、会場にあるマイクはあくまでも「ZOOM参加者に届ける声を拾う用」なのです。

訓練

大事なのはどの画面、どの音をZOOMにのせるかの切り替えです。発表者用PCに1名、ホスト用PCに2名、会場用スマホに1名の人員を配置します。

発表者用PC担当は、スクリーンシェアの切り替えを担当します。ホスト権限があっても他のデバイスの画面シェアの切り替えは制御できないようなのでこのようにしました。

会場用のスライドのめくりと、ZOOM上でのスライドのめくりを別々のデバイスで制御するという方法も考えたのですが、今回はできるだけシンプルにして「会場で見えてるスライドがそのままZOOM上でも見えるようにする」ことにしたということです。

ホスト用PC担当は2名を配置します、1名でもいいのですが、初めての試みですので2人の方が心強いだろうという判断です。主な作業は「どの画面や音をZOOM上でシェアするか」の切り替えですね。

会場用スマホは、ほぼ「ギャラリー用のカメラ&マイク担当」ということですね。例えば会場から質問などが出た時に、スマホを自撮り棒にセットした担当者がその人を1、2メートルの距離からとらえます。それがZOOM上にも配信されるので会場からの声がよく聞こえるし、雰囲気も伝わるのではないかと思います。

シンプルにするために、「質問者も登壇してもらって、そこで質問してもらう」ということも考えましたが、ちょっとスマートじゃないよね、と思いやめました。

まとめ

というわけで、頭の中では構想が出来上がっています。問題はこれを実行したときにどこに落とし穴があるかですよね。とりあえず一回リハーサルをしてみます。

セミナーが終わった後にはその総括もしますのでご期待ください。


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