私は今韓国の大学で日本語を教えています。この職場の最も魅力的な点は「夏休み(冬休み)がある」ことです。ざっくり言うと、7月と8月、1月と2月の計4ヶ月は基本的に休みです。何かしら雑務みたいなものはありますが、授業はもちろんありませんし、人によっては1ヶ月以上旅行に出たり、日本に帰省したりする人も珍しくありません。
マストな仕事はないわけですが、ここで頑張っておくと後ほど新しい学期が始まった時に貯金を作っておけるので楽なんですね。逆に、学期中は保留にしていた仕事を休みの間にやるとかいうことも普通ですし、休みだからと言って、のんべんだらりと過ごしているわけではありません(まあ、そういうときもあるけど)。
時間がたくさんある。こなすべき仕事も複数ある。というのが私の夏休み・冬休みのデフォルトなわけですが、締切間近のものとかはあまりありません。だから「少しずつ、全ての仕事を前進させていく」ということが求められます(てか、私が求めている)。漫然と過ごしてしまっては夏休みなどすぐに終わってしまいますので、自分なりにいろいろな時間管理法を使って仕事をしています。
9分フラグメント
私が以前から休みのたびに利用していたのがこれです。
そもそも東京外大の荒川洋平氏のブログで紹介されていた方法ですが、その内容を書籍にするからとかいう理由でそのブログは閉じられてしまいました。
原文が参照できないのでうろ覚えですが、
①タイマーを9分にセットする。
②仕事をこなす。
③9分過ぎたらその仕事をやめる。
④またタイマーを9分にセットする。
⑤他の仕事をこなす
こういう過程を繰り返すだけです。つまり9分ごとに新たな仕事に手をつけるわけです。この方法の要諦は「やりかけの仕事を作っておく」ことだったと記憶しています。例えば、「今から新たな論文を書く」という仕事がある場合、真っさらな状態ではなかなか仕事に取り掛かることができません。でも例えば「3行目まで書いた」というやりかけの仕事があれば、次におこなうことは4行目から書くということです。何も考えずにやりかけの仕事に取り掛かることができるんですね。だから「9分の間にキリのよいところまでやっておく」というのは必要ありません。というか、そういうことをしてはいけません。
ただ、私は9分ではちょっと短いといつも思ってしまいます。新たな仕事に移った時に頭の切り替えが必要になりますが、9分くらいだと切り替えているうちに終わってしまうことが時々あります。それで私は「9分フラグメント」ではなく、「12分フラグメント」で実行しています。
この利点は、「細切れのも実施できる」「同時に複数の仕事を少しずつ進めることができる」といったことでしょうか。
ポモドーロ・テクニック
最近知って、実行しているのがこれです。
①タイマーを25分に設定する。
②仕事をする。
③25分になったら、5分の休憩を取る。
④①~③を繰り返す。
これは25分ごとに仕事を替えるというやり方が正しいのかどうかわかりませんが、私は「9分フラグメント」と同じように25分で休憩を入れた後は、違う仕事に取り掛かるようにしています。
これの要諦は「25分」というところにあるんじゃないでしょうか。25分っていうのがガッツリ集中するのにちょうどいい時間であるような気がします。今オンラインの英会話授業を受けているんですが、これも25分です。で、25分くらいがちょうどいいんですね。ちょうど「満足した」「疲れてきた」のタイミングがこのくらいのような気がします。
あと休憩が5分ですから、一つのターンが30分です。なので全体が見通しやすいです。これから2時間仕事する時間がある、という場合には「4ターンこなせるな」ということがすぐにわかります。また5分の休憩が頻繁に訪れるので「そこまで頑張ろう」という気にもなるし、「この25分でできるだけ進めないと」という気分にもなります。
ウルトラディアンリズム
これはちょっと長めです。90分ガッツリやって、20分休憩をとるようです。試したことはありませんが、やるべき仕事が一つで締切が間近に迫っているというような場合には試してみてもよいかもしれません。
この90分という数字は、人間の集中力は15分単位であるとか、睡眠のサイクルが90分単位で来るというところに由来しているとかいうような噂を耳にしましたが、はっきりしません。しかしよく知られている方法ではあるようです。大学の講義も90分ですしね。私は大学時代も90分つらかったし、今でもつらいのでちょっと無理かな、と。
WEBタイマー
どのような方法を取るかは人それぞれでしょうが、これらの時間管理法を実践する上で必要なのはタイマーです。「タイマーなんてスマホにあるじゃん」と思われるかもしれませんが、タイマーをその都度設定するのは結構面倒なものです。
私が使っているのはこれです。
e.gg Timer (http://e.ggtimer.com/)
この四角のところ(5minutesとなっているところ)に任意の数字を入力してクリックすればタイマーが作動します。
もし、「25分をよく使う」とかであれば、タイマーが作動している上のページをお気に入りに入れておけば、いつでもすぐに25分が計れます。
ちなみにこのタイマーは「むらログ」(http://mongolia.seesaa.net/article/244962677.html)で教えてもらいました。
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