↓この記事に触発されて読んでみました(このむらログの記事はもう3年も前ですね)。
内容に関しましては↑に詳しいので詳細は書きませんが、この本から感じたことをいくつか書いていきます。
試すこと
この本の要諦を一言で言いますと、
失敗しても立ち直れる程度のリスクをとって、何度でも試してみなさい。
ということでしょうか。何度でも試せばそのうちの一つには当たりくじが入っているかもしれませんよ。ということですね。
わかりやすい例えがこれですね。
あなたは全財産1000万円を持っています。コインを投げて裏か表かを見事当てられたら1億円を手にすることができます。しかしはずしたら1000万円はボッシュートです。さて、あなたはこの勝負をしますか?
私はしません。確率は5割とは言え、負けたら家も車もなくなります(車はもってないけど)。妻子を路頭に迷わせるわけにはいきません。しかし、この条件ならどうでしょうか。
はずしたら1000万円ではなく100万円がボッシュートとなります。また、この勝負は何度でもできます。
これ100人いたら100人やりますよね。もちろん、これは比喩です。要は最初に言った失敗しても立ち直れる程度のリスクをとって、何度でも試してみなさい。を表現しているんですね。
自分の文脈に置き換える
さて、私事になりますが、私は日本語教師としては割と「試してきた」方だと思います。新しいものは好きですし、常におもしろいことや便利な方法はないかアンテナは立てている方だと思います。以前は大学の教員でしたので、自分の自由に何でもできるという環境も整っていたと思います。
それは成功したこともありますし、失敗に終わったこともあります。
ここでいう「成功」とは私の場合「授業がうまくいく」とか「チームビルディングがうまくいく」ということを指しています。
ただ、本書でいうところの「成功」はそういうことではないような気がします。本書でいう「成功」は「新しい価値を社会に示して業界を牽引する」ということでもあり、それはすなわち「金銭的な対価を得る」ということでもあるような気がします。
私の場合、いろいろ試しては来たもののそういう結果が得られたか?というとちょっと違うと思うんですよね。で、考えたのは「私にとって成功とはなにか?」「日本語教師にとって成功とはなにか?」ということです。
我々にとって成功とは?
基本的に私は日本語教師ですから、「良い日本語授業を提供する」というのが大きな使命です。だからいろいろ試して「良い授業ができた」ということが成功ということになるわけですが、ここで考えるべきは、それを積み重ねるとどうなるのか?ということでしょう。
「さらに良い待遇の組織で働く」というのが普通の日本語教師が考えることでしょう。私も同じです。実際、この業界に入って16年になりますが、少しずつステップアップしてきたと思っています。
じゃあ、それで成功なのかということになりますが、やはりそれで成功のような気がします(読むと一行ですが、30分考えました)。
個人的な話をしますと、私が日本語教師をはじめたきっかけは海外に住みたかったからです。で、それは今も変わっていなくて、良い条件の話が仮にあったとしてもあんまり日本国内に住みたいとは思わないんですよね。タイの人が「日本は働きに行くところじゃなくて遊びに行くところ」と言っていたのを聞いたことがありますが、私も同じです。日本はたまに遊びに行くと楽しいところです。
で、私の場合は…
・海外に住む
・家族で暮らせるだけのお給金をもらう
という条件をクリアしていれば成功なんです。って考えると、多分他人から見たら「スケールちいさっ」となると思うのですが、そもそも秀でたスキルが特にない私のような人間がこの上の二つの条件をクリアしていくのだってそんなにかんたんなことじゃありません。
で、私が「いろいろ試してきたこと」もこの上の二つの条件を満たしながら生きていくことに一役買っているとは思います。あとはこれを維持していくことですが、これからの道のりを考えるとやはりもう一皮剥けないと厳しいな、と思っています。
オリジナリティ
で、やはり身につけなければならないのはオリジナリティだと思っています。「~といえばあの人だな」というような。それがないんですよ、私は。
そもそも日本語教師としては「良い授業をすること」が第一目標なわけですよね。で、思うんですが、良い授業をすることとオリジナリティがあることって全く関係がないと思うんです。オリジナリティがある人が切り開いて得てくれた情報を自分の授業に活かすとか、アレンジを加えるということを私は今までやってきました。
しかしそれだと埋もれてしまう。上の二つの条件も満たせなくなるかも知れない。このひとを雇いたい、キープしておきたいっていう何か強みが必要なんですよね。
二つのことを組み合わせる、っていうのがよく言われますね。「英語ペラペラの日本語教師」「空手有段者の日本語教師」「ゲームに詳しい日本語教師」「冒険家の日本語教師」…そういう枠組みで行くと、私はなんだろう。どこを試していくべきか。一応特技は「早食い」なんですが、「食べるのが早い日本語教師」ってあんまり使い所がわかりませんよね。
というわけで、私の強みやオリジナリティを身につける旅が始まるのです。そして、そのためにいろいろ試してみる、ってことですね!
Audible
今回、本の紹介をしましたが、これは読んでないんです。Audibleで聞いたんです。AmazonのAudibleサイトに行きますと、
「Audibleは、プロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスです。移動中や作業中など、いつでもどこでも読書ができ、オフライン再生も可能です。」
という説明があります。この本は対話が中心になっている内容だからか、あまり違和感なく聞けました。さすがプロのナレーターだけあって、ヘッドフォンで「君は・・・」と箇所を聞くと、本当に自分に向かって話しかけられている感じがしました(つまり悪くない体験だったということです)。
しかし、本だと自分のペースで読めるんですが、音声だと停止させない限りどんどん進んでいってしまいます。ただ、このくらいの内容の本だと理解度はテキストで読む時とあまり変わらないかな、と思います。しかし本の場合はすぐにハイライトできますが、Audibleの場合はまたちょっと違ってくるかなという感じです。
私は今回はおためしで入会しました。ですので一月無料です。この朗読も無料で聞きました。おためし期間がすぎると有料です。「一月1500円」ということで、1500円払えば聴き放題なのか?と思いましたがそうではないみたいです。1500円払うと「毎月1冊が無料になる」そうです。そして、2冊目以降は「会員価格で購入」できるそうです。
つまり、会員になると「毎月1冊無料&会員価格で2冊め以降を購入可能」。非会員でもAudible自体は利用可能。しかし無料分もないしコンテンツも非会員価格で購入、ということになります。
Audibleコンテンツは結構高いんですよね。「仕事は楽しいかね?2」もあるんですが、定価は3000円です。会員だと2100円になるようです。キンドル本で読むと1000円ちょっとですからね。ちなみにキンドルアンリミテッドだと無料で読めます。
視力の弱い人とか、何らかの理由で目を使えない人にとって本を聞かせてくれる選択肢が増えることは良いことだと思います。