自分の無知を知る「いくつもの外国語の特徴について話す部屋」

投稿者: | 2020年10月5日

#ZOOMでハナキン! には月に1回か2回参加させていただいています。

Zoomでハナキン!

今回、2回目の「いくつもの外国語の特徴について話す部屋アゲイン」を提案し、司会者を務めてきました。なお1回目の内容については以下でご覧いただけます。

日本語教師と外国語

参加者に「どんな言葉ができますか?」「どんな言葉を勉強したことがありますか?」と聞き、出てきたいくつもの外国語の中から任意に一つの言語を取り出し、その言語についてざっくばらんに語ってもらう、という企画です。

5言語

前回は、モンゴル語、タイ語、ベトナム語、フランス語、フィンランド語、オランダ語、ポルトガル語、広東語という8言語を扱ったのですが、今回は、タガログ語、ディベヒ語、チベット語、トルコ語、スペイン語という5言語が俎上にのぼりました。すごいのは、それらの言語をある程度説明できる人たちとつながっていられるということですね。

それぞれの感想

私個人としては、スペイン語は以前メキシコに旅行したことがあり、少しだけ触れたことがありました。でもスペインのスペイン語、中米のスペイン語、南米のスペイン語はちょっと違うということ、また違う地域のスペイン語をバカにする習慣がある?というのは「へえー」と思いつつ聞いていました。フランス人はカナダのフランス語を鼻で笑うみたいな話もありましたね(笑)

トルコ語は日本語と同じ膠着語であるという知識だけは持っていましたけど、「とにかく一文を長くする傾向がある」とか、そういったのは実際の話者に聞かないと絶対にわかりません。しかしやはり語順が日本語と近い、というのは韓国語やモンゴル語もそうですけど、外国語を学ぶときのアドバンテージになりますね。

タガログ語でおもしろかったのは、語尾に「ポ」をつけると丁寧になるという話ですね。また語尾が上がり調子になるというのもかわいいですよね。

また、特に、チベット語、ディベヒ語というのはマニアックですね。チベット語などは数百万人話者がいるようですが、ディベヒ語はウィキペディア見ても25万人しか話者がいません。思わず「どこの国で使われているんですか?」と聞いてしまいました(モルディブの言語だそうです)。

ちなみに、以下はディベヒ語の文字の動画です。参加者の一人であるたきださんから教えてもらいました。

無知を可視化する

もちろん知識としては、世界には数千とも言われる言語が存在することは知っています。でも実際にチベット語とかディベヒ語とかの話を聞くと、本当に世界は広いのだな、と感じます。

わたしたちはバイリンガルとかトリリンガルとか言いますけど、仮に10くらいの言語ができたとしても、それは世界のごくごくわずかの言語を知っているにすぎないんですよね。そして、一生のうちでその大半の言語は聞くことも見ることも知ることもないわけです。

以前ラジオを聞いていたら、「図書館は自分の無知を知るための装置である」という話がありました。図書館には大量の本がありますが、すごいスピードで読んだとしてもそこにある本を一人の人間が一生のうちに読むことはできません。その「一生かかっても知ることができない知識」を目にすることができるのが図書館という場所なんですね。

それと同じで、この「いくつもの外国語の特徴について話す部屋」も自分の無知を可視化する装置としての役割を果たしているように思いました。世界は広いし、言語も多い、そして私たちが知ることができるのはそのごくごく一部なんですね。

というわけで、特にオチはありません。

また間をおいてやりたいものです。

集まれ!外国語話者(および学習者)!

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