文章を書く方法とその周辺について

投稿者: | 2020年11月28日

#ZOOMでハナキン1127 で乾杯の音頭をとらせていただきました。オンラインイベントのオープニングトークのようなものです。今回は主催者からの、「ブログ執筆をテーマに何か話をしてください」という依頼があり、それに合わせてかんたんなプレゼンテーション?をおこないました。

ZOOMでハナキンをご存知ない方は↓のリンクを御覧ください。日本語教育関係者が集まり、様々なテーマについてざっくばらんに意見交換をおこなうようなイベントです。

#ZOOMでハナキン!

プレゼン方法

#ZOOMでハナキン!はその名の通り毎週金曜におこなわれるのですが、そのたびに30分間の「乾杯の音頭」がとられます。学会で言えば基調講演ですよね。その場に立てることは非常に名誉なことではありますが、その分プレッシャーもかかります。

「得意なこと」がある人はそれについて話せば良いと思うのですが、私は特に飛び抜けて詳しいことや得意なことがありません。名うての参加者の皆様の前で得意げになって話せることなど何もないのです(反面、「どんな分野でもそこそこ対応可能」という感じです)。

ただ、今回は「ブログ執筆関連で」という指定が入ったので助かりました。確かにブログ執筆なら何か話すことはあるかもしれません。しかし、これについて人前で話すことは今までなかったので、自分の中で整理が必要でした。

プレゼンの準備

とりあえず、ブログや文章を書くことについてブレインストーミングをしてみました。とにかく関連あることを箇条書きで書き出すんですね。ちなみに、以前はブレインストーミングをするときにはそれ専用のツールを使っていましたが、最近はGoogleキープにベタ打ちですね。

最近は、ちょっとしたメモもブレインストーミングも、全部Googleキープに放り込みます。もう少し複雑なロジックが必要なものとか、長いプレゼンになると立体的なツールで書き込んだ方が良さそうですが、最近の活動はこういうベタ打ちで大体うまくいきます。

とにかく「ブログ執筆」「書くこと」を軸に関係のありそうなことを全部書きだすんですね。それを続けていくと、「書くこと」を語るときには「読むこと」にも触れざるを得ないということがわかってきました。

余談ですが、以前村上春樹がこんなことを言っていました。物を書くようになる前には「性と暴力については書かないようにしよう」と思っていた。でも、人間の本質とかあり方とかをリアルに書こうと思ったら「性」や「暴力」を避けることはできないということに気づいた。つまり、そこで「性」や「暴力」の描写を省くと、逆に不自然になるというんですね(すみません、うろ覚えですが大体そんな内容だったと思います)。

おそらく私が「書くこと」について話そうと思ったら「読むこと」についても触れないわけにはいかない、と思ったのもそういうことなのかなと思います。

そんなこんなでブレインストーミングで出てきた単語や概念を整理し、他人に聞かせるに足る内容をまとめたら以下のようになりました(スライド全体は一番下でシェアしています)。

全部で19のキーワードが表れました。しかし実質25分程度の発表で19のキーワードについて、全部話すことはできません。そこで、↑の中から投票で「どの話に興味があるか」ということを参加者の皆様に選んでもらうことにしました。ツールとしてはGoogleフォームを使い、リアルタイムで結果を見て、投票数の多い項目から話すという方法です。

そして、時間になったら「最後に」に飛び、まとめをして終了。話足りなかった部分、もっと意見交換したい部分があればプレゼン終了後、「乾杯の音頭をとった人の部屋」でオフ会(いや、オン会ですね)という流れを準備しました。

ちなみに最後のスライドはこんな感じです↓。

頑張って話す

当日はだいたい予想通りに進みました。「途中で意見したいこと、質問したいことがあればいつでも言ってください」と言ったのですが、ギャラリーからの声がけはありませんでしたね。まあ、さすがにこの大人数で声を出すのは難しいかもしれません。でも主催者の村上さんが質問してくれてよかったです。

ちなみに「興味のあるキーワード」の投票の結果は↓です。

少しでも双方向になって良かったかな?と思います。形式的なものですが、「あなたたちが選んだキーワードですよ」というエクスキューズもつけられますからね(笑)

私は実は、話すのがとても苦手なんですね。私が好きなのは「聞き役になり、相手の話すことに時々ちゃちゃを入れる」というスタイルです。でもスピーカーになってしまうとそれは難しいですよね。だからいつもうまく話せないんですけど、今回に関してはその辺を克服しようと思いました。具体的に言うと「30分間はみんな私の話を聞きたいと思っているんだ」と暗示をかけて、しゃべりたいことを丁寧に話すことに集中しました

いつもだと、「聞き手はこの話に興味がないかもしれない」「一人で話してよいのだろうか」というのが先行して、できるだけ早く話を切り上げようとするのですが、その気持ちを抑え込みました。

反応はよくわかりませんが、まあ自分なりにはオープニングトークのスピーカーとしての最低限の仕事はできたかな、と思っています。

その後

その後は常設されている「乾杯の音頭をとった人の部屋」に移動しました。5人くらい来てくれるかな?と思っていたんですが、30人ほど集まっていたような気がします。徐々に減ってはいきましたが、そこでも楽しい意見交換ができました。

特にブログをやっている何名かの人にも話を伺い、全体としてなかなかおもしろい話になったんじゃないかと思います。メモとしては…

・ブログを朝書くと肯定的な内容になる
・夜書くと恨みつらみがでてくる(笑)
・同じ話を何回しても問題ない
・続けるのが難しいと考える人がいる
・過去のブログも残した方がいい(内容を何らかの形で残す)

というような話があったかな、と思います。話したり場をつなぐのに必死でメモを取り忘れていました。もっといろいろいい話があったような気もします。

この中で最も興味深いのは、「同じ話を何回しても問題ない」という項目でしょうか。どうしても書き手は「この話は前書いたな」という遠慮が出るんですけど、ぶっちゃけ読み手はそこまで熱心にブログを読んでいません。書き手としては「同じ話」でも、読み手にとっては「初めて」ということは普通ですし、もしその読み手が仮にその話を以前に読んでいたとしても覚えていないのが普通です。ですから、

良い話であれば何度もすべき

というのが結論です。もちろんコピペして出すのは論外ですが、同じ話を角度を変えてとか、エピソードを変えて話す(書く)というのはアリですよね。そもそも、読み手は予想内の話を読みたがるものですから。

さっき言及した村上春樹だって同じですよね。言ってみりゃ、全部同じ話ですよ(笑)。村上春樹の作品の主人公が「焼酎のお湯割りに梅を入れて飲む」とか、「納豆をかき混ぜ、生卵を入れてご飯にぶっかけて食べる」とか、「中島みゆきのベストアルバムを聞く」とか、そういうことをする作品を読みたいですか?「ウィスキー」「サラダ」「ジャズやクラシック」を楽しんでもらいたいですよね。

ちょっと例えがおかしいかもしれませんが、そういうことです。いい話、定番の話なら何度でもしましょう

まとめ

長くなりましたが、そういうことです。私の話を聞いてくださった方、反応してくださった方、ほんとうにありがとうございました。機会をくださった村上冒険家にも感謝申し上げます

↓当日使ったスライドを共有しておきます。

追伸

Googleフォームの質問で以下のようなものを受けました。

今回のテーマとは関係ないのですが、カンボジア人の教師の方々のJLPTN1取得のお話の後日談を知りたいです。Googleフォームと日本語の森視聴の課題に対する教師の方々の感想など、いつか教えていただけたらと思います。

この話については近日一つ記事を書きたいと思いますので、しばらくお待ち下さい。何の話かわからない人(多分そういう人の方が多いと思いますが)は以下をお読みください。

グーグルクラスルームでN1を目指す!N1 Project 始めました。

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