カランメソッドで英語を勉強してみた

投稿者: | 2022年11月10日

カランメソッドってご存知ですか?

英語教育なんかで取られる手法みたいですけど、「正しい英文法・発音に基づく英会話力を、体系的な訂正と強化に重点を置いた徹底反復型の練習により身につける方法」です。

なんかよくわかりませんけど、先生が英語で2回質問をして、それに対する答えを正しい文法で答えていくようなやり方。その質問も自由度のある質問はあんまりなくて、決まっている答えを言っていくんですよね。

例えば先生が「イギリスはフランスの南にありますか」と問われれば、答えは「いいえ」しかありませんよね。学習者は「いいえ、イギリスはフランスの南にありません。北にあります。」と答えて、それでOKとなるわけです。

また、先生はこちらの回答を待ってくれず、2回質問をした後、すぐに正しい答えをぶっこんできます。なので、先生より早く言うか、先生が答えるのに合わせて言うか、先生の答えより遅れて言うか、ということになります。とにかく、こちらがモゴモゴしていても待ってくれません。

そのほかに、音読とかディクテーションなどもありましたが、授業時間の多くは↑の活動に当てられます。

10回で挫折

子供のオンライン英会話を探していて、カランメソッドを提供しているスクールがあることを知りました。私はやるつもりはなかったんですが、ものは試しにということで、ある英会話スクール(フィリピン講師が多数在籍しているような)に登録して、カランメソッドを体験してみることにしました。

とは言え、1回や2回ではわからないだろうから、と思って数ヶ月やってみようと思っていたんですが、結局10回のレッスンで挫折してしまいました。1回のレッスンは25分ですから250分、つまり4時間ほどやったことになります。

以下、この10回の経験について書きます。前もって断っておきますと、これから書くことはあくまでも個人の感想です。おそらくこのメソッドに関して否定的な話がたくさん出てくるとは思いますが、世の中にはこのメソッドが素晴らしいと思っている人もいるでしょうし、実際それで英語力が伸びている人もいるはずです。それを否定するわけではありません。

あくまでも個人的な話として聞いてください。

完全な文で言わないといけない

これが私が難しかったことの一つです。例えば、「ミスターブラウンは結婚していますか」という問いがあったとして、答えは「はい」なんですけど、「はい」とだけ言ってもだめだし「はい、彼は結婚しています」と答えても訂正されます。学生が言うべき答えは、

「はい、ミスターブラウンは結婚しています。」

しかないのです。これは案外慣れるまで時間がかかります。というか最後までなれませんでした。おそらく文の構造をしっかりと叩き込むということなのだと思いますけどね。

変な文が出てくる

「ミスターブラウンは結婚していますか」は、まあ場合によっては実際のコミュニケーションで使うかもしれませんが、これは言わんだろ、というような例文もたくさん出てきます。例えば、

「ミスターブラウンは耳が四つありますか」

とか。そう聞かれたら「いいえ、ミスターブラウンは耳が4つありません。彼は耳が2つあります。」と答えないといけません。まあ、100歩譲って妖怪の話とかするときには「耳が4つある」とか言うかもしれませんけどね。もっとひどいのは4人くらいの人が描かれている絵を見ながらの質問で、

「彼らは頭が4つありますか」

みたいな質問があるんですよ。答えはもちろんイエスです。4人いるからまあ、確かに頭は4つあります。でも明らかにおかしな例文だな〜と思いました。

いや、意味じゃないんですよね、きっと。形式に焦点を当てているんですよね。・・・とはわかりつつも、なんとも煮え切らない感じがしました。

先生が答えを待たない

基本的に先生は早口で同じ質問を2回繰り返して、その後、間髪を入れず自分で答えも言います。そう言うやり方なんですが、学習者の方がぼうっとしていると、結局何も考えずに先生の言うことを復唱して終わりなんですよね。5時半とかに起きてやっていると、特にそんな感じで、「なんか意味あるかこの練習!?」と思ったりしました。

いや、それは私の方に問題があるんですよね。ちゃんと積極的に考えて話していれば先生のスピードで答えを言えるはず。しかし先生が早口なんで、全然間に合わないこともあります。

だから結局何も考えず先生の言うことを復唱するだけ・・・

シャドーイング?

そうシャドーイングなんですよ。早く言えない場合は。で、そう思った瞬間私はこの講座の受講を辞めることにしました。だって、シャドーイングなら別にリアルタイムで生身の先生を相手にする必要ないじゃないですか。カランメソッドの本を買った時に音声もついてきたから、それで自分の好きにやればよろしい。

仮に先生の答えより前に言える場合でも、それもリアルな先生じゃなくてもいいことになります。まあ、リアルの先生が前にいると集中するし、必ずしもおんなじとは言えませんが、でもせっかく「人」が前にいてくれてるんだからなんか反応がある方がいいなあと思い、それからは「ビジネス英会話」を受講しています(笑)

いい点

なんかカランメソッドの悪口ばっかり言っちゃったような感じですが、そもそもこれは形式に焦点を当てた練習です。だからそれはそれで価値があるはずです。

例えばですけどね、普通英語喋る時、私あんまり気にしないんですよ細かいこと。てか能力的にできない(笑)。だから3人称単数のsとかつけたことないし、過去の話も全部現在形で言ってるし、複数形とかもそこまで考えないし、数えない名詞にも普通にManyとか使っちゃうし、そんな感じなんですけど、それは意識するようになります。

だって怒られるから(怒られないけど)。

あと、カランメソッドの名誉のために言っておきますと、オンラインってのがあんまり向いてなかったのかなとも思います。やっぱ相手の話してる時に自分の声を乗せるって、オンラインはまだまだ不向きですよね。リアルの教室ならもうちょっとそのへんは快適に話せたりするのかなと思いました。

まとめ

というわけで、カランメソッドについて書いてみました。

まあなんだかんだ言っても、続かなかった理由は「おもしろくない」というのが一番かもしれませんね。そうおもしろくなかったんです。私にとっては。

私は半分は趣味で語学をやっているので、やっぱおもしろくないと意味がないんですよ。しかも早朝起きてやっていることもあって、「それが楽しみ!」とならないとやっぱ嫌なんですよね。面白くないなら寝てるほうがまし。

何度も言いますが、「私には合わなかった」だけですよ。実は「合わないだろう」という予見は最初からありました。ただ、やってみないとわかりませんからね。貴重な経験になりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です