「続けること」をどう作るか〜「周回コース」と「往復コース」の違いから

投稿者: | 2025年2月18日

最近プールに行って泳いでいます。週に2回ほどなんですが、昨日は1.5kmほど泳いできました。

プールの長さは25mで、1.5km泳ごうと思ったら60本、30往復の泳ぎが必要。大体30分かかります。ただ幸いなことにこのプールは利用者が少なく、いつも誰もいないか、いても1人・2人です。あまりストレスなく泳ぎに集中できる環境。しかし、泳ぐ前はいつも、

今日は2km泳ごう

と考えながら水に入るにも関わらず、1.5kmくらいでギブアップしてしまいます。決して体力の限界というわけではないのです。泳ごうと思えばあと500mくらいは余裕です。でも2kmまで泳げないのです。なぜか?その答えは、

いつでも気軽にやめられる環境だから

「周回コース」と「往復コース」

私は泳いだりもするけど、走ったりもするんですよ。どちらかというとジョギングの方が専門です。

気候と空気が良い時は外で走ります。今日も7kmほど走ってきました。時間にして45分くらいです。全然走ったことない人にとっては7kmって大変な距離だと思うんですが、私にとってはちょっと物足りないくらいです。なぜなら基本を10kmと考えているから。

じゃあなぜ今日7kmしか走れなかったかというと、

コースが悪いから

です(笑)。いや、冗談じゃなくて本当にそうだと思っています。いいコースがないんです。今日7km走ったのも、ないなりに見つけたコースがそのくらいの距離だったからです。

うちの近くには、走るのに良い公園があるんですよ。だいたい周回1kmくらいです。だったらそこを10周回れば10kmになるわけですけど、どんなに試みても10周は回れないんです。プールと同じで、走る前に「10周回るぞ」と意気込んで始めても、大体5周くらいで飽きてやめてしまう。

それで、その公園をぐるぐる回るのは諦めて、どうにか見つけた往復コースが7km程度というわけなのです。

往復コースの利点

もちろんどんなコースが走りやすいかは人によります。周回コースをぐるぐる回りたい人もいるでしょう(東京では皇居の周りを回るコースがメジャーみたいですし)。あくまでも個人的な嗜好です。で、それを断った上で言いますけど、私は「往復コース」じゃないと長距離が走れないのです。

往復コースというのは、「ある地点まで行って、そこで引き返すコース」のことです(当たり前か)。なぜこれが良いかというと、

行ったら帰って来ないといけないから

です。折り返しの5km地点まで走った時点ですでに走ることに飽き始めているんですけど、「やーめた」となっても家まで帰らないといけません。それ、どうやって帰る?まあ最悪タクシーに乗ったりとかはできるかもしれませんが、普通はそんなこと考えません。

走って帰るしか選択肢はないんです。そういうわけで、5km走れば結局10km走れると。そもそもの目標は10kmですから、走っている間はちょっと面倒だなと思っても、終わった後に後悔することはありません。むしろ目標達成できて清々しい気分です。そうやって、

やらないといけない環境を自然に作る

というのが往復コースの利点だということです。

ちなみにもう一つ往復コースの利点があるんですけど、それは折り返し地点を過ぎた後はどんどんゴールに近づいていることが実感としてわかりやすい、ということです。つまり終わりが見えやすいのでやる気になるし、惰性でも足が進みやすいということです。

語学学習にあてはめる

ここまでの話をちょっとまとめてみましょう。

「周回コース」(及びプールでの泳ぎ)→いつでもやめられる。
「往復コース」→途中でやめたくてもやめられない。

外国語の勉強もジョギングや水泳と同じく長い道程です。一朝一夕に結果は出ませんし、コツコツと続けることが求められます。そうしたことから、語学学習においても、

いつでもやめられる周回コースではなく、途中まで行ったら強制的に最後まで行かないといけない往復コース的な状況を作り出せば良いのではないか?

と思うのです。惰性でもなんでもやっぱ学習量が結果に関わってきますから。

教師目線ではなく、学習者目線での話ですけど、例えば私は英語と中国語はここ2年以上オンラインレッスンが続いています。このオンラインレッスンの良いところは、予約さえ入れてしまえばあとは学習への強制力として働くということです(惰性で学習するとも言える)。

・事前にキャンセルはできるけど、そのためにはアクションが必要になる。
・気乗りしない時はだるいけど、よっぽどのことがない限り25分間レッスンは続く。

実際、ほんと気乗りがしないときもあって、その時はチラチラ時計を見ながらレッスンを受けています。「まだ20分残ってる・・・」みたいな。でも「往復コース」と同じで始まったら後は時間になるまで授業は続くんですよね。いやいやながらも、つまり惰性で授業を受けています。

それとですね、その「オンラインレッスンに伴う学習」というのもありまして、別にそれは誰からも強制されていないんですが、私は必ず事前に予習をしておきます。だって、しておかないとレッスン当日に何も話せないんですから。それは能力的に話せないというよりは、急に話すことが思いつかないということです(能力とかもあるけど)。

そう考えると、なんだかんだ言っても「授業」という伝統的なシステムって割とよくできていますよね。

あとですね、私が英語の授業を受けているオンラインレッスンのプラットフォームでは、多分最近できたシステムだと思うんですけど、無断キャンセル(つまりノーショー)をすると、ペナルティが取られるんです。これは、なかなか攻めているなと思いました。

ホテルなんかでもノーショーの場合は先に納めておいた宿泊代が100%返ってこない(というかキャンセル不可)ということはありますが、125%取られるってのは見たことないですよね。

私も一度だけ、いつもは入れない曜日に予約を入れてしまって無断キャンセルになってしまったことがあります。で、ボッシュート以上の損害を被った(まあ大した損害ではないけど)ので、最初は戸惑いましたけど、しかしこれも往復コース学習・惰性学習へ寄与していると考えると、あながち悪いルールではないかもしれないと思いました。

「ノーショーの場合100%取られる」というのはそれほど痛手ではないんですよ。なぜならどちらにしてももうその金額は返ってこないわけですから。でも「授業を受けないと余分に取られる」となるとちょっと嫌なんですよね。どういう経緯でそのルールを採用しているかはわかりませんが、私は支持します。

まとめ

というわけで、つらつらと書いてきました。

結論としては、

続けたいことがある場合は、どのようにそれを「往復コース」的に当てはめることができるかを考えるべし

ということです。その一つの具体例として「オンラインレッスン」を上げましたが、他にも「往復コース」的な仕組みの作り方があるはずです。

でも、それはそうと、これはそれなりにモチベーションが高い人向けかもしれません。私は「プール」や「周回コース」では目標のディスタンスまで届かないと説明しましたが、それでも「プール」に入って泳いでいるし、「周回コース」に出て走っているわけですから。普通はそれが難しいかもしれません。

私の目下の悩みというのは泳ぐことではなかなか「往復コース」は作れないんですよね。それこそ海で泳いだりしないといけないわけですが、それは現実的ではないわけで・・・。

【追記】余談ですが、泳ぐ時間のつまらなさを少しでも解消しようと、水の中でも使えるイヤホンを購入しました。何か聴きながらやれば2km泳げるかも!?

【追記2】注文していた水泳用のイヤホンがきて、早速使ってみました。やはりつまらなさは軽減されて、最初の使用で目標の2kmを完泳できました。やはり環境の整備というのは大事ですね。こんな感じのものです↓画像クリックで商品ページ飛びます。

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