北京生活の記録③子女教育編

投稿者: | 2026年7月19日

◾️北京生活の記録①気候編
◾️北京生活の記録②交通編

↑からの続き。今度は子女教育編です。

北京日本人学校

駐在などで北京に来た場合、子どもの就学先として、まず候補に挙がるのが日本人学校でしょう。私も2人の子どもがお世話になりました。上海に比べると規模は小さいようで、私の子どもたちが通っていた頃は在校生が200~300人(小学部、中学部合わせて)ほどだったと思います。学年によっては2クラス編成のこともありますが、1クラスだけの学年もありました。

教育方針や授業内容については、日本人学校ですから、日本の公立学校や他国の日本人学校と大きく変わることはないと思います(知らんけど)。良くも悪くも「日本人学校」です

細かなルールがいろいろあって面倒だなと思うこともありましたが、それは学校の問題というより、中国という環境によるものが大きいでしょう。

一番大きなルールは、子どもだけで登下校できないことです。

ざっくり分けると通学手段は「バス通学」と「個人通学」に分けられます。前者の「バス通学」とは路線バスではなく通学用のバスを利用することです(後で詳しく説明する)。後者の「個人通学」の場合は、保護者やそれに準じる人が付き添う必要があります。タクシーや路線バスで子どもだけを通学させることは認められていません。

私の感覚では、全校生徒の6~7割ほどは「バス通学」なのでは?というところです。ただし、このバスは学校が運営するスクールバスではなく、アパートや特定の企業などが運営している送迎バスを指します。

ここが少し難しいところです。

こうしたバスを利用しない場合は、毎日の送り迎えを保護者が行う必要があります(つまり「個人通学」)。そのため、多くの家庭は送迎バスが利用できる住居を探します。しかし、「どこに住めば利用できるのか」という情報は、現地に来る前にはあまり得られません。

学校としては「子どもだけでの通学は禁止」というルールは示していますが、その代替手段について詳しく案内してくれるわけではありません。そこは各家庭で調べて対応する必要があります。

私の場合は、日本人向けの不動産会社に相談しました。「日本人学校への送迎バスがあるアパート」という条件で探してもらい、その中から予算に合う物件を選びました。北京は大都市ですが、この条件を付けると意外と居住物件の選択肢は限られます。

前任者や知り合いがいればこういった事情について教えてもらえるのでしょうが、私が北京に来たときには頼れる人がおらず、この点では少し苦労しました。

さて、私は北京に来る前にはプノンペンの日本人学校にもお世話になりました。その2校での約7年間の経験から言えば、日本人学校の最大の強みは、どこでも一定水準の安定した教育を受けられることだと思います。

プノンペンではちょうどCOVID-19の時期でしたが、先生方は懸命にオンライン授業へ取り組んでおられました。基本的に勤勉で能力の高い先生方が多いという印象を持っています。北京でも同じような印象を持ちました。もちろん一人一人の教師については好き嫌いや相性などがあるのは当然です。しかしその平均的な教育の質が世界中である程度保たれていることは、日本人学校の大きな魅力と考えます。

また、他のインターナショナルスクールと比べると学費もかなり抑えられています(公開されていますので検索してみてください)。

総合的に見れば、日本人学校の教育はそれなりに評価されてもよいのではないかと思っています。

もっとも、海外生活が長く、多様な教育環境に慣れている家庭にとっては、合うかどうかはまた別の問題かもしれません。それは日本人学校の問題というよりは、日本社会や日本の教育の問題でしょう。

国際学校

インターナショナルスクールですね。私の場合、上の子が日本人学校を卒業した後の進学先としていろいろなところを調べました。

とにかく高い。

私の記憶ではちゃんとした課程を持っている学校は年間600万円以上するのが普通だったような気がします。北京の学費は世界一高いという話も聞きましたが、それが本当かどうかは別にして高いことは確かでしょう。もちろん学年によっても違います。うちの子は中学卒業後だったのでGrade10で調べたらそのくらいだったということです。為替によっても変わりますしね。

そんな中で、一つの選択肢として挙げられるのが、公立校の国際部というところです。私もよくわからないんですけど、北京市立のローカルな学校に国際部というのがあって、そこに外国籍の子供が通えるみたいです。

有名なのは北京市第五十五中学というところ。他にも八十中というところも国際部があると聞きましたが、噂ではなくなったという話もありよくわかりません。ちなみに「中学」というのは中国では中等教育全般を指すようで、日本で言えば中学と高校が合わさったような感じです。実際五十五中にはG7からG12までの生徒が通っていたようです。

私の息子は北京日本人学校→五十五中というルートを辿りましたので、そこで経験したことを少し書こうと思います。あくまでも思い出して書いているもので、ファクトチェックはご自身でお願いします。ちなみに五十五中の国際部はIBスクールです。

日本人学校は3月に卒業です。ですから卒業後に通う学校を探す必要があります。中国の学校は9月始まりですから、3月から編入学となると、二学期からということになります。うちの子の場合、12月ごろに願書を出して、試験を受けて、3月になる少し前から通い出しました。

文字で書くと簡単そうですが、その時は結構大変でした。9月頃に学校とコンタクトをとろうと思ったんですが、メールを送っても返事がない。いくら待ってもない。結局電話をしたんですが「メールを送れ」とのこと。いや、何度か送ってるんですけど・・・と言うと「もしかしたらGmail使ってない?」とのこと。Gmailは届かないのだそうです。私としたことが・・・。早速Hotmailでメールを送ると、すぐに返事が来ました。

しかし返事もあんまり有用なものではなくて、「12月ごろから募集を開始する。募集要項を見て応募してください」とのこと。「一度見学をしたい」と言ったのですが、「その時期になったらね」とのこと。うーんなかなか厳しい。

募集要項が出るのを今か今かと待っていたんですが、なかなか出ない。しかし過去の募集要項を見ると出願書類が書いてあるので、それを見て準備に時間がかかりそうなものは前もって準備しておきました。結局前年と変わることのない募集要項が発表され、期限内に願書を出すことができました。

願書を出すと試験を受けるようにとの連絡が。確か12月26日とかだったと思います。試験は数学、英語、中国語。面接(中国語&英語)もあったようですがフレンドリーな感じだったとのこと。

年明けに連絡が来ました。「ちょっと実力が足りないから、補習クラスから入るように」とのことでした。こちらはそれは想定内というか、そうなるだろうと思っていましたから特に問題はありません。ちなみに英語や中国語が達者な人でも大体は補習クラスから入学しているようでした。でも直で正規クラスに入る人もいないわけではないようです。

日本人学校の卒業式は3月で、五十五中の学期は確か2月の半ばくらいから始まりました。なので卒業式や、なにかイベントがある時以外は日本人学校を欠席して五十五中の補習クラスに通わせました。ここはもちろん個人通学が可能です。うちの息子は市内バスに乗ったり、シェアサイクルに乗ったりして通っていました。

補習クラスは年齢に関係なく一つのクラスのようです。途中から入ってきた子も何人かいたようですので、割と簡単に入れるのかなと思います。もしかしたら「最初から補習クラスに入ります」と宣言していたら入学試験はなかったのかも、と考えることがありますが、それはわかりません。

補習クラスは1セメスターで終わります。昇級試験とかあるのかなと思いましたが、特にないようで、各々の年齢に見合ったクラスに入って行きました。だからうちの子は日本人学校の中等部を3月に卒業し、最初の一学期は五十五中の補習クラスに通い、9月からG10に入ったということですね。

学校のことは、よくわかりませんが、いろいろな国籍の子がいるみたいです。ただ、中国に長年住んでいる子が多くて、大体みんな中国語が上手いと言っていました。中には全然できない子もいるようですが。

学費は、41900元/1学期でした。他の国際学校に比べればはるかに安いですが、それでも冷静に考えると高いなあと思います。日本人学校はその半分以下でしたからね。ただ、全部込み込みで、後で徴収されることはありませんでした。学期中に宿泊を伴うスクールトリップみたいなものもありますが、それも学費から賄うみたいです。あまり着ないけど制服みたいなものや、体操着もあります。それも学費に含まれていました。学費以外に払うものは昼食代くらいです(食堂があって、その都度お金を払って食べる形式)。

毎学期に一度保護者会みたいなものもあります。全体で集まって担任を囲むようなものはなく、各教科の担当教員と個人的に話をする形です。参加はあくまでも任意だし、どの教員と話すかも全部個人の自由です。

教科担当には中国人教師もいれば、英語圏の教師もいます。英語は妻に任せておけばいいので楽でしたが、中国語の方は夫婦で力を合わせて頑張りました。中国滞在の最終年には中国人教師とも割とスムーズにコミュニケーションが取れたのでよかったです。

IBスクールではありますが、普通のインターナショナルの学校よりも現地語(中国語)を使うことが多いような印象ですね。まあそのおかげか?息子の中国語力もだいぶ伸びたと感じています。ただそれは相対的に英語を使う時間少ないということなので、その環境をどう評価するかは人によって変わるでしょう。

その他の国際学校については、よくわかりません。

習い事

これも全般的なことは言えませんが、自分の子供がやっていたことについてのみ話します。

下の子が3年ほどサッカーをやっていました。家の近くの公園で活動しているローカルのサッカーチームでしたが、日本人学校のお友達の紹介でそこに所属しました(ローカルのチームでしたが、外資系?でコーチは外国人でした。通っている子も国際学校に通っている子が多く英語が共通語でした。国籍はほとんどが中国じゃないかと思います)。

基本は1回120分の練習を週2回。リーグに参加しているので週末は練習とは別に試合があります。

気になるのは値段のほうですよね。

いろいろな払い方があります。一年定期、半年定期、20回券みたいな感じです。うちの子は基本1年定期で通いました。回数を気にせず練習に参加できるコースです。週2回練習があると言いましたが、実は結構アバウトで、ある時は急に○曜日練習するから来いと連絡があったりします。でも定期だとまあそういうのを気にせず参加できますね。値段は26000元くらいだったと思います。

これ、最初聞いた時びっくりしました。26000元ということは一月あたり2200元くらい。ということは当時のレートで月4万5千円ですからね。いやあ高いなあと思ったものの、息子がどうしても通いたいというので通わせました。

もちろん出費はこれだけでは終わりません。ユニホームやコートなどは指定のものがあり、それを買わないといけませんし、試合がある時は連れていく交通費もかかります。またリーグ戦とは別に単発の大会に参加することもあり、その時は交通費や宿泊費、参加費がかかります。・・・なので結構お金がかかりました。

ただですね、払う時は高いなあと思うんですが、一度払って終えばあとは気にしなくていいので、すぐにお金を払ったことなど忘れてしまいます笑。都度払うよりは心理的にいいような気もしました。ちなみに回数券だと、一回当たりの費用は割高になります。確か400元/1練習くらいだと思います。

ちなみに、サッカーをやる前にバスケも少しやっていたことがあって、これは2時間の練習で200元でした。中国人の先生が個人でやっているような感じで、都度Wechatで支払いをしていました。先生はなかなかナイスだったんですが、そこでの練習だけで試合などがなかったのでモチベーションが続かなかった感じです。

その他、日本人の子弟を対象とした塾なども以前はあったみたいですけど、なくなったという話を聞いたことがあります。

中国語習得

私は中国語は主にアプリやAIを使った独学でしたが、それでも週に2、3回は人間の先生と会話をしました。これは人それぞれだと思いますが、総合的に考えて私はオンラインでの学習が好きなので、CCレッスンというところで4年間ずっと会話レッスンを受けていました。

なぜCCレッスンを選んだかというと、安いからです。先生は自分の都合の良い時間にクラスをオープンし、その時間割を見ながら生徒も好きな時間、好きな先生の授業を選んで受講するという方式です。先生の質はバラバラで、最初の頃は選ぶのに苦労しましたが、結局馬の合う先生が見つかったので、ほぼ同じ1人の先生の授業をずっと受けていました。

まあ、これは北京じゃなくても受けられますので、ここまでにしておきます。

うちの息子も最初はオンラインで授業を受けていたのですが、どうもこの子はオンラインというのがあまり好きじゃないようで、結局対面の教室に通うことになりました。

望京にある地球村という中国語スクールで、私は行ったことないのですが、ここに週に一度2年ほど通っていました。ここも回数券を最初に買って受講するスタイルで、多い回数を買えば買うほど単価は安くなります。確か、うちの子は130元/90分くらいで通っていたような気がします。

これが高いか安いかはよくわかりませんが、1時間に直すと86元(当時のレートで2000円以下)ですから安い方なのではないかと思います。授業は一対一の時もあったし、他の人と一緒に受けることもあったようです。

おそらく、もっと中心部に近いところに行くと高くなるのでは?と思います。

妻は大学の別科みたいなところの中国語コースに入ることを本気で考えていたんですが、毎日がっつり勉強するのが大変だろうと思ったみたいで、結局行きませんでした。もししっかりと集中して習いたいのあれば、それもありなのではないかと思います。有名なところでは北京語言大学もあるし、他の大学もコースを開いているようなので関心のある方は調べてみてはどうかと思います。

ちなみに妻も私と同じプラットフォームでかなりがっつり会話の練習を積んで、結局私よりも上手になりました。音声コミュニケーションにおいてもB1くらいにはなったのではないかと思います。私はA2くらいかなと思っています。

最後に

というわけで、私の経験したことだけを書きました。

北京の日本人学校はだんだん生徒数が減っているようで、それに伴い日本人の子女を対象とした学習塾なんかも少なくなっているという話を聞いたことがあります。私の知り合いもお子さんが一人いたんですが、その子も塾はオンラインで日本の方にアクセスしているということなので、それは間違いないんじゃないかなと思います。

こういった情報は現地に行かないとなかなか得られませんので、ちょっとした情報ではありますが、少しでも役にたてればいいなあと思っています。

↓に続く。

◾️北京生活の記録④お金編

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