北京生活の記録④お金編

投稿者: | 2026年7月21日

◾️北京生活の記録①気候編
◾️北京生活の記録②交通編
◾️北京生活の記録③子女教育編

↑からの続きです。

物価・高いもの

おそらく高いものは家です。北京の中心部の家賃はかなり高く、東京の人気エリアと比べたら安いかもしれませんが、極端に安いという印象はありません。中心部は北京にせよ東京にせよめっちゃ高いですよね。ただし、それに付随する光熱費や水道代などは安いですし、不動産屋も借り手からは紹介料を取らないし、保証金として出してる敷金なんかも、基本はまるまる返ってくるそうです(私の場合は最後の家賃と相殺という形で全額返ってきました)。

東京と比べてどうかはまた別として、大都会ですから家賃が高いのは当然です。北京に住む場合家の費用が自分持ちになるのか、会社や学校から提供されたりサポートがどのくらいあるのかによっても変わってきますしね。大企業の駐在員なんかは家賃3万元とか4万元(2026年7月レートで72万円から96万くらい?)に会社負担で住んでるそうです。

不動産の話はやめましょう。

仮に友達とかに「北京の物価ってどうなの?」と聞かれたら私はこう答えます。

生活物価は安い。

野菜や肉のようなものは安いし、生活必需品、雑貨も安い。その中でも特に私が北京の生活で気に入っていたのは果物です。果物は種類も多くて、しかも安い。これは日本に比べると全然違うなと思います。

中国は国土が広くその端と端では気候が全く違います。なので北から南までいろいろな果物がなる。そしておそらく流通コストも安いので、北京のような大都会でも非常に安価に多種類の果物が手に入るわけです(多分)。

私の住んでいた家から徒歩圏内のところに個人の果物屋があり、週に1度はそこに行って大量に旬の果物を仕入れていました。日々の食べ物はだいたいスーパーからの配達でまかなっていたんですが、その果物屋は安い上に、質が非常に良いので、果物だけはオフラインで買っていたのです。

あとインターネットショッピングも発達しています。淘宝とか京東とかが有名なプラットフォームですけど、そこでは本当にいろいろなものが売っています。そして競争も激しいからか、かなり安い。また運送コストが安いからだと思うんですけど、配送料が安いんですよね。

日本でもアマゾンや楽天を利用しますが、単価の安いものだと配送料の方が高くついてしまいますよね。だから百円ショップとかが盛況なんだと思いますが、北京に住んでいる時はそれこそ鉛筆1本でもネットで買ったくらいです(まあ、鉛筆一本は流石に買いませんが、ボールペン1本とかは普通に買いました)。

だから毎日のように我が家には荷物が届きました。おそらく平均して毎日5箱くらいは何かしらのものが届いていたのではないかと思います。基本、置き配です。

余談ですが、住むアパートを決めるときに「どこまで配達してくれるか」も重要な要素になります。幸いなことに私の住んでいたアパートでは部屋の玄関のすぐ前まで配達をしてくれました。一方でセキュリティが厳しいところはアパートのフロントまでしか持ってきてくれないとか、アパートの入り口の前にあるロッカーに入れるだけとかあります。そういうところも実は地味に大事な要素です。

外食費なんかは結構幅がありますね。麺みたいなものだったら20元以下でも食べられたりしますが、ちょっとしたものを食べるとすぐに100元くらいにはなります。私は4人家族で妻と男の子2人ですが、500元が一つの基準でした。別にその金額を狙って注文するわけではありませんが、適当に頼んで400元くらいだと「安め」。500元を超えると「ちょい高」くらいの感じです。

あと、少し小洒落たものを食べると急に値段が跳ね上がります。いつだったか、洋食中心の店での会食に参加した際、1人400元くらい取られました。あれにはびっくりしましたね、大したものが出なかったのに。

まとめますと、北京では野菜や果物、日用品、ネット通販など日常生活に密着したものは非常に安価です。一方で、外食やサービス業の一部、外国人向けのサービスなどは意外と高く感じることもあります。私の感覚では、「生活するだけなら安い。しかし快適さやサービスを求めると急に高くなる」というのが北京の物価でした。

支払い

中国では現金はあまり使わない、というのはみなさんもご存知だと思います。実際にはローカルな店ではまだまだ現金は使っているようですが、少なくとも私はほとんど使いませんでした。

中国の支払いのツートップはアリペイとWechatです。この二つあればほとんどの場合支払いに問題はありません。これらは銀行口座と連結してあるので(もちろん自分で設定しているわけだが)、アプリに残高がなくても勝手に銀行口座から支払いをしてくれます。

だからスマホさえ持っていればどこででもお金が払えるわけです。そのため私は中国にいた4年間、財布というものを持ち歩くことはありませんでした。ただね、やっぱ最初はこう思うわけですよ。「もし何かあったら困るから、最低限の現金は持っておくことにしよう」というわけで500元くらいはカバンの中に忍ばせていました。ただ、いつまでたってもその500元を使うことはないので、結局持ち歩かなくなりました。そのくらい支払いシステムは安定しているということです。

それはそれで便利なんですけど、実は店での支払いだけを見ると、日本もかなりキャッシュレス化が進んでいます。まだまだ日本は現金社会だなんて言いますけど、一時帰省で日本にいっても私はほとんど現金を使いません。クレカでだいたいいけますよね。駐車場とか病院とか、激安スーパーとかまだまだ現金オンリーのところもありますけど、日常の支払いはほとんどクレカとか何とかペイでいけます。

一方で、中国のこれらのシステムが本当にすごいのは個人間送金の部分です

例えば私はあるパーティー(70人規模)の会計係を務めたことがあります。私自身はそのパーティーに参加しなかったんですけど、その際、店への支払いと参加者からの集金は私1人で遠隔でやりました。私が料金を店に立替払いして、パーティーが終わったら参加者それぞれから集金。一人一人出す金額が違うんですが、誰がいくら、誰がいくらという表を貼り付けて「あとは私に送金して下さい」それで終わりです。会計係は、みんなお金を扱うのが嫌いなので、あまりやりたがる人がいないわけですが、こんなに楽な会計係なら大歓迎です。

もしそれを日本でやるとしたら?店への支払いは銀行振り込みでできるかもしれません。ではそれぞれの参加者からはどうやってお金を集めるのでしょう。銀行振り込みでもいいけど、そうしたら「送金手数料がかかる」ってこともあるでしょうし、現金だったら端数の準備やあげもらいも非常に煩雑です。

そういうことを考えますと、もちろんアリペイとかWechatペイが機能として便利なのはもちろんなんですけど、それよりもそれらのツールの「人口カバー率が異常に高い」というあたりがポイントなのかもしれません。つまり「全員が使っている」ということの価値が大きい。もうそれらは生活の基本インフラですから、Wechatで集金するといって「いや私Wechatないし」みたいなことは基本あり得ないというわけです。

また最後に大事な情報を申し上げますと、私中国に赴任する前に「必要になるかもしれない」と思って「ユニオンペイ」のクレカを作ってきたんですよ。「銀聯カード」ですね。結論からいうと全く必要なかったです。少なくとも私の北京での生活では必要になる場面はありませんでした。

中国でもクレカを使えるところはあるし、私も時々使ったりしましたが、クレカが使えるところはだいたいどこでもVISA、マスターカードなどが使えます。ユニオンペイである意義ってあんまりない感じです。

むしろ大事なのはカードのブランドではなくて、それが中国内の発行か、外国での発行かという方です。私は最初中国にきた時、4週間ほどウィークリーマンション的なところに滞在していたんですが、そこで決済するときに外国発行のカードを出すと「別に3%手数料上乗せします」と言われました。その時は現金もないし、他の決算手段もないのでしょうがなく使いましたが、そういうこともあるということですね。

そういうのを避けるためにも中国内で発行されたクレカを持てるなら、人によっては意義があるかもしれませんね。アリペイやWechatはデビットカードですから、残高がないと使えませんので。

その他

書いたあとに思い出したことを。

まず病院での話ですけど、一度妻が具合が悪くなって病院に連れて行ったことがあります。結果的にはあまり大したことはなかったんですが、検査したり薬をもらったり治療をしてもらって、なんと1万5000元請求されました。当時のレートで30万円です。無保険だったということもありますが、とにかくびっくりしました。病院にいたのは3時間くらいだったと思います。

まあそこは外国人がいくような病院で、スタッフはみんな英語がペラペラのそういうところなので一般の中国の病院とは違うかもしれませんが、とにかく高かったですね。銀行残高がなかったので、半分はWechatで払って、半分は日本発行のクレカで決済しました(手数料はかからなかったが)。

あとですね、こういう人はあんまりいないと思うんですが、私はお給料は全部日本円でもらっていたんです。日本の口座への振り込みということですね。しかし北京では元が必要になります。私はその日本円を元に変えて手元に持っておく必要があったのです。

それは中国にくる前からわかっていましたから、どうにか良い方法はないか考えました。

最初に考えたのはWiseによる送金です。自分の日本の口座から中国の口座に送金しようと思ったのです。ただ、これはだめでした。Wiseを使って中国へは送金できるのですが、受け取れるのは大陸の身分証がある人のみなのだそうです。私は外国人ですからだめ。面倒なことになったら嫌なので試してはいませんが、とにかくそう明記されています(あくまでも私が中国にいた時のことです)。

で、残された方法は力技です。日本の国際的に使える銀行カードを使って中国のATMから元を引き出す作戦です。毎月せっせとソニー銀行のカードを使って元を引き出していました(楽天銀行、住信SBI銀行のカードも試してみたが、ソニー銀行が最も良かった)。

ATMで引き出せる一回の限度額が3000元とかだったので、数回繰り返してやっと毎月の生活費を得ていました。毎月2万元とか必要になるので、なかなか大変でしたね。

あと、これは裏をとってはいませんが、このような方法でも年間の引き出し限度額みたいなのがあるのではないかと思います。ある時急にカードで元を引き出せなくなったんですよ。で、びっくりしたんですけど、これはカードの問題ではない。で、他の銀行のATMからだったらいけました。これについてはちゃんと調べたわけではありません。私の推測です。

そのような形でやっていたわけですが、ある時からは個人で「日本円と元の交換」をやるようになりました。その人は元を売って円を買いたい、私は円を売って元を買いたい、ということでニーズが一致したんですね。もちろんやり取りはオンラインです。私は私の日本の銀行からあちらの日本の銀行に円を振り込み、あちらはあちらの中国の銀行から私の中国の銀行に元を振り込むと言うやり方です。

それで2年くらいやったのかなと思いますけど、おそらくこれは双方にとって最もメリットがあるやり方ですよね。手数料なしで交換できるんですから。まあ信頼できる人とじゃないとこれはできないので、そういった意味では私は幸運でした。

そんな努力をしながら、なんとかお金をやりくりしていたわけです。

◾️北京生活の記録⑤通信編

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