鈴木秀樹(2026)『AIが前提の教室 変わること変わらない大切なこと』明治図書出版を読みました。読みながらXで投稿したものをそのまま掲載しています。つぶやき?を載せているだけなので、そのあたりはご了承ください。
【AIが前提の教室 変わること変わらない大切なこと】
— さくま しろう(佐久間司郎) (@shirogb250) March 25, 2026
学校教育に携わる著者の本ですが、日本語教育にも通じることがあると思ったので、これも少しずつ読んでいきます!https://t.co/H92hB9tCil
【第1章 ガイドラインから考えるAIと生きる子どもに必要なこと】
それは「AIに聞けばは何とかなる」問いを子どもに向ける授業では学びにならない時代がやってきた、と言うことです(p34)。
【第2章 AIを前提にしてもぶれない授業デザイン】
もっとも大事なのは「授業の目標」であり、そこからぶれないように。みたいなことが書いてある。
日本語の授業でもそうだよね。まず第一段階はそこでは何が目標か、そしてその目標達成のためにどうAIを使うか。
国語にしても算数にしても、AIによるアウトプットを起点にして議論を深めたりするような活動が紹介されている。「AIはこう言ってるんだけど、私は違くて・・・」みたいな発話が子供から出てきてよかったと著者は言っている。
「今までどおりに教えることは本当に意味があるのか」という疑問を提示しています。
プロンプト一つで数秒で書けるものに取り組む必要があるのか。それに取り組む意義をどう納得させるのか。そもそもその学習目標は変わるべきなのでは?ということですね。
書く授業の実践紹介。
書くのは全部AIで、生徒はそれに対して要求を出して課題の文章をブラッシュアップしていく。
うーむ。私が日常的にやってることと同じですね。確かに能力としては今後はそれが必要でしょう。
それを著者は「「書く」から「読み直す」へと変わる学習プロセス」と。
私は「知識」の提供よりも「論理」の提示が生成AIの本質だと思っている。
知識はファクトの確認が必要だけど、論理は私が判断できる。だから「○○は嘘をつく」みたいなことはあまり気にならない。
この著者の実践も結局「論理」の方を利用しているのだと思いました。
【第3章 教科別 AIが当たり前にある時代の授業実践】
おそらくこの章がこの本のメイン。授業でのAIの使用例が具体的に紹介されている。これは小学校教員にとっては非常に貴重な資料になるのではないかと思う。
教科課程は全国どこでも同じだと思うから、イメージは膨らませやすいだろう。
これらの例の意味するところを抽象化すると、
①AI相手に自身の思考を表出する
②AIの考えと自分の考えを比較する
③AIと協働し、新しいものを創造する
みたいになる。簡単にいうと、①表出②比較③創造
こういうキーワードで使うべし、というメッセージが感じられる。
最後のコラムで「手書きしなくていいんですか」という質問に手厳しい批判をもって答えている。
(内容は読んでみてね)
手書きの是非はともかく、「過去の自身が受けた教育が最高のものである」という態度は、日本語教育現場でも見受けられますね。
【終章 AIが当たり前にある時代の授業づくり】
著者ともう1人の先生との対談が収録。
「「安易に使えばよい」という段階はもう終わった(p199)」
しかしながら「「とりあえず使いましょう」というフェーズにすら入れていない人もまだまだ多い(p200)」
この辺が難しいところだと私も思います。
畑の違う人を対象にした本でしたが、この本を読むことによって自身のAIの捉え方をマッピングすることができたと思っています(というか、考え方はほとんど著者と同じでした)。
しかし教育での実践については、やはり学校教育と日本語教育では違うことがあるので、使い方は変わってくるだろうなと思います。
日本語教育では、特に初級の段階などではソフト的な方面よりもハード的な方面の強化に重心がありますからね(つまり決まったことを決まった形で言うとかそういうこと)。
中級以降、または高等教育などでは、この本のAIの利用がそのまま役に立つのではないだろうかと思いました。
とりあえず大事なことは、「学習目標からぶれないこと」であり、その目標を達成するために「どう効果的にAIを使うか」という本でした。
大変勉強になり、刺激を受けました。
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