「Hello Chinese」での中国語学習で、レベル別教材について改めて考える

投稿者: | 2024年2月29日

私は中国語を学習しています。中国で生活していても、日常的には中国語をがっつり使う機会はないので、意識的に学習機会を作っています。学習の柱は

・Hello Chineseというアプリでの多聴

です。これについては過去の記事にも書きましたので、興味のある方はご覧ください。

🔳素晴らしい中国語学習アプリ「Hello Chinese」

先を知りたくなる設計

私はこのアプリのヘビーユーザーなので、既に一般の学習コースは終えているんですよね。だけど、常に読みもの・聴きものがアップデートされるので、毎日レベルにあった音声を聞くことできています(私は音声コミュニケーションを上達させるのが目標なので、読み練習はほとんどやっていません)。

で、今朝も地下鉄の駅でイヤホンを耳に入れて、新たな音声教材を聞こうと思ったんですが、その時に「音声教材を聞くことを楽しみにしている自分がいる」ことに気づきました。その音声教材は↓なんですけど、

「消えた男の子」というタイトルの連続シリーズで、一つの音声が5分くらい。これを書いている時点で10話まで出ていますが、まだ完結していません。で、毎日1話ずつ聞いているんですけど、

かなり先が気になるんですよ。

小学生の男の子がいなくなる。警察まで呼んで、付近に聞き込みをしたり、監視カメラの映像を確認したりするけれど見つからない。聞いている方も、もしかしてSF的なやつ?神隠しとか?と思ったりも  するんですけど、新たな事実が発覚して。。。と、私が聞いたのはここまでです。

ちなみにタイトルを見ると「消えた男の子1」ということで、これはシーズン1なわけですよね。実は今の時点で少し解決しそうな兆しも見えてはいるんですが、「シーズン2」以降も続くことを考えると逆をいく展開もあるのではないか、と読んだりもしています。

もちろん私は「楽しみ」として聞いているわけではないので、2回聞いて、次はスクリプトでわからないところを確認しながら聞いて、軽くシャドーイングしてみたりしながら聞いているんですけど、「どうなるんだろう?」「先を知りたい」という気持ちが学習モチベーションを上げているのは確かです。

一般の教材はどうか

私は、常々多読多聴的なものが言語習得の役に立つと思っているんですけど(だからやっているわけですが)、その気持ちがありながらも同時に「レベル別に分けられた教材って何かおもしろくないんだよな・・・」ということをひそかに思っていました。

やっぱ学習用で、語彙なども制限されており、表現できることに限界があるからだろうな、と思っていました。しかし、この今私がちょっとはまっている「消えた男の子」のレベルは「HSK2級」とされています。

HSKは(多分)6級まであって、一番上が6級、下が1級です。なので日本語で言えばまあN4レベルでしょう。おそらくこの設定は割と厳格で、実はこのアプリの制作者と話したこともあるんですけど(ちょっとマウンティングをぶっこみました)、テキトーにレベル設定をしているわけではないようです。

とにかく初級と認定されている単語や文法だけで書かれているわけですね。

ここから見出せることは、レベルの限定があっても面白いものは作れる、ということです(そんなの知っていると言う人がいたらすみません。私はレベルの限定がおもしろさを妨げていると思っていたので)。

面白いものはどんなものか

グレイデッドリーダー的な教材を一生懸命作成されている方もいると思うので勝手なことは言えませんが、ユーザー(学習者)目線から見て、またこれまでの学習経験から考えて面白いと私が感じる教材は、

・オリジナルのストーリーである
・謎がある

って感じかな、と思います。

よく「有名な昔話をリライトした」みたいな教材あるじゃないですか。売りは「おおまかな話はみんな知っているから安心して読めます」みたいな。それはそれで利点かと思うんですけど、知っている話だと「おもしろさ」からは遠のきますよね。

ただ、「完全オリジナルではなくても自分にとっては未知」だったらそれはいいのかもしれません。

このHello Chineseでも「故事成語が生まれた背景を説明する」ような教材があります(最強の矛と最強の盾を売る者があって…みたいなやつです)。私のような無教養なものにとってはその話も未知ですから、十分興味を惹かれました(さすがに「矛盾」は知っていますが笑)。

あと、やっぱ謎があった方が「先に進みたい」気持ちは加速しますよね。「謎がある」っていうのはある意味「ゴール」「着地点」がはっきりしている(その謎を解くことがそのストーリーのゴールになるから)ということで、初級の学習者にとっては話の方向性がわかりやすいからかもしれません。

Hello Chineseで覚えているストーリーとしては、タイトルは失念しましたが、「夜更けに久々に友人が訪ねてくる」みたいなのがあって、その話は「なぜその友人は夜更けにやってきたのか」「どう言う事情があるのか」みたいなのが謎として機能していて面白かったです。

まとめ

というわけで、学習者視点からレベルを制限した読み物や聞き物についての個人的な感想をぐだぐだと述べさせてもらいました。

あくまで一個人の感想ですから、必ずしもそういう教材が良いというわけではないですが、「先が気になる」ものを読みたい、聞きたいと思うのは多分みなさん同じだと思います。HelloChineseからは(中国語以外にも)学ぶものがあるな、と思った次第です。

🔳素晴らしい中国語学習アプリ「Hello Chinese」

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