最近立て続けに「スマホばっか見てると良くないぞ!」みたいな本を読んでいます。
■「スマホ脳」を防ぎ、よりよく暮らすためには⁉
■デジタル機器とどう付き合っていくか!?『退屈すれば脳はひらめく』
まあ詳しい内容は↑に譲るとして、どちらの本でも「スマホ中毒」や「SNS漬け」から逃れる方法として、
スマホやSNSにたどり着くまでの過程を複雑にする
ということが紹介されています。簡単に言うと、
・スマホを手の届きにくいところに置いておく
・特定のアプリをフォルダに入れて、辿りつくまでに要するタップ数を増やす
みたいなことですね。これは古典的な方法ですね。たとえばゲーム中毒から逃れるために、「ゲームが終わるたびにゲーム機を箱にしまう」とかは昔から言われていました。リモコンもすぐに手の届くところに置くから無意識的にテレビをつけてしまうとか。
あと、最近見た中でうならされたのは、
スマホのロックを解くたびに腕立て伏せを10回やる
という青年です。これは一石二鳥ですよね。おもしろい。
アクセスを容易にしよう
で、今日する話はその逆の話です。
なかなか手が出にくいものはアクセスをわざと容易にしておく
ということです。外国語学習をおこなうときは積極的にこの仕組みを作っておくとよいかもしれません。
例えば「スマホの画面をONにするたびに英単語が見える」というアプリとかですよね。まあそういうドンピシャのアプリはなかなかないと思いますが、要は、
アクセスを容易にする
ということです。
アクセスを容易にする実例①
最近私がクメール語学習でやっているのは、「クロームを立ち上げるたびに単語帳が開くようにする」ということです。
みなさんご存じでしょうけど、
クロームの一番右上の三つの丸
→設定
→下の方にスクロール
→「起動時」
というところまでいくと、クロームが起動したときに自動で立ち上がるページを登録することができます。この自動で立ち上がるページに、単語を管理しているクイズレットのURLを入れておくんですね。
そうすると、朝仕事を始めようかな、と思ってクロームを立ち上げた瞬間、仕事関係のページとともにクメール語の単語帳が開きます。ランダムで表示されるフラッシュカードを見て「5つ連続で答えられたらページを閉じる」とか、「30個見たらやめる」などのルールをその時々で決めてやっています。
↓こんな感じですね。日本語を見てそれに対応するクメール語が出てくるか、ということをやっています。
これをやるようになってから、昼休み前にはクロームを一度全部閉じるようになりました。そうしたら昼休み明けに仕事を始める際クロームを立ち上げると、またクイズレットが出てくるんですよね。
アクセスを容易にする実例②
トイレに本を置くようにしました。↓この本なんですけど(同僚がカンボジアを離れる時に置いていってくれました)。
で、トイレで用を足すときはペラペラとめくっています。これはですね、効果がある人とない人がいると思います。私はですね、軽度の活字中毒者なんですよね。軽度ですよ。
トイレで用を足すとき(特に大きい方)など何も読まないと耐えられないんです。何も読むものがないときなどは手近にあるトイレットペーパーの包装紙の注意書きとか、石鹸の成分とか、シャンプーの特性とか、もうとにかくなんでも読まないと落ち着かないんです。
で、たいていはスマホを持って入ったりするんですが、なんかあんまりよくないなと思って最近はこの本を読むようにしています。最近は分別もつくようになって、小さい方も座って用を足すようになってきたので、とにかくこの本にアクセスする機会は増えていますね。
まとめ
学習リソースまでの手数を減らすというのは結構有効な方法です。
私の場合、例えばクイズレットへのリンクはブックマークバーに常に出ていますので、やる気になればワンクリックでできるんですが、なかなかそれでもやりませんでした。単語帳だけ作って喜んでしまうタイプですね。
でも、この仕組みを作るようになってからは毎日少しでも学習する時間を作れるようになりました。
もしみなさんも、やる気はあるんだけど取り掛かるまでが…と思っているようでしたら、どうやったら取り掛かりまでのプロセスを簡略できるか、自動化できるかを考えてみてください。
今みたら、↓でも同じことを話していました。この↓の話の具体例、として受け取ってください。
■行動心理学の実験結果を日本語教育場面で考えてみる(2) 取り掛かりを容易に