これからは伴走型のオンライン学習か

投稿者: | 2018年4月25日

もう結構経ちますが、「ウェブページ作成」のオンラインコースを受けたことがあります。その時は「パイロット版だから」という名目で、ありがたくも無料で受講させていただきました(その節は大変お世話になりました)。その時に思ったことがあります。

最大の長所

「ウェブサイト作成」のコースでは、無料で使えるウェブサイト作成サービスの紹介からコンテンツの検討、画像の編集、著作権関連までてんこ盛りの内容でした。もちろんその中には知っていることもありましたし、知らないこともありました。

ちなみに作ったのはこういうサイトです。

やさしい日本語おしゃべりカフェ

ただ、「知識」という点でいうと、私にとって未知のことはそれほどありませんでした。ウェブページの作成経験はありませんが、大体こういう風に作れば良さそうだな、というのはわかっていましたし、このコースを受けなくても同じようなものは作れたはずです。

しかし、それでも一つだけ確実に言えるのは「このコースがなかったらウェブサイトは今の時点でも完成していない」ということです。

オンラインの学びでも、先生がいて、仲間がいます。一生懸命教えてくれる先生や、いろいろ試行錯誤している仲間たちを見ると、ウェブページ作成のコースでは明確な宿題がなかったにも関わらず「次のセッションまでにはここまでやっておこう」というように自分の中で締め切りが作られるのです。

こういった「ペースメーカー的な役割を担ってくれる」というのがこのコースの最大の長所だったように思われます。

伴走型学習

どうしても「セミナー」とか「コース」とか言うと「新しいことを学ぶ」ということに偏りがちです、確かに全て既知のことばかり、というコースはあまり面白みがないかもしれません(実際私が受けたコースでも知らないことがいくつもありました)。

でも、その「既知かどうか」とか「知識の伝達」に焦点をおかない「ペースメーカー的な役割を担ってくれる」学び、すなわち「伴走型学習」(適当につけました。もしかしたら私が知らない用語があるのかもしれませんが)がこれからは来ると思うんですよね。

例えばこういうのはどうでしょう。

日本語能力試験に合格したい人募集!として人を集めます。でも講義はしません。問題集ぐらいは買わせて、各自やらせます。毎週1回決まった時間にオンラインのセッションをして、ここ一週間の進捗状況を報告します。教師は(テキトーに)アドバイスをしたりします。わからないことがあればその場で聞きます。以上です。

うまくやれば同じ目標を持った学習者同士で横のつながりもできて、いろいろな情報を交換したりもできます。

自律学習をコーディネートするということですね。学習者はなかなか一人で全てをおこなうというのは難しいものです。でも一週間に一度報告会があれば、モチベーションも変わってきます。

よく、所属大学の学生に「日本語能力試験の勉強はどのようにすればいいか?」聞かれるんですよ。韓国には学院と呼ばれる塾がたくさんあってそこで日本語を学ぶ人も少なくありません。でも私にそんな質問をするってことは結局「一人で勉強するにはどうしたらいいか」ということですから、いろいろアドバイスはしますが、結局は「このように勉強しなさい」とアドバイスすることになります。

もしその時に、「一人で勉強して、私の部屋に週に一度来なさい」と言えればいいわけですが、なかなか現実的に一人の学生の面倒をそのように見るのは難しいです。それで↑のようにできればいいな~と思うわけです。

さまざまな伴走型学習

また、そういう資格試験でなくても例えば、「村上春樹を原書で読む」のようなコースも開けますよね。週に一度決められた時間にオンラインで集まって、宿題になっていた箇所でわからなかった部分などを質問したり。一人で日本語の原書を全部読むのは難しいかもしれませんけど、週に一度区切りがあれば「忙しいけど読んどくか」みたいなことにもなります。

「やりたいけどマストの仕事じゃないので今まで手を付けていなかった」というものにはぴったりだと思います。今の私であれば「源氏物語を読む」とか「博士論文を見直し電子書籍化してキンドルに出す」とかそういうコースがあれば有料でも参加したいと思います。一人でも読めますし、できるとは思いますが、一人ではやりませんから。

 

 

 

これからは伴走型のオンライン学習か」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: グーグルクラスルームでN1を目指す!N1 Project 始めました。 – さくまログ

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