韓国訪問 覚書 2022年GW

投稿者: | 2022年5月6日

2022年の4月終わりから5月はじめにかけて、韓国を訪問しました。

コロナは世界的にはだいぶ落ち着いてきている印象ですが、日韓の往復はなかなか大変でした。この記事は、その韓国訪問についての記録です。これから両国の往復は段階的に楽になると予測されるので、この記録が今後どれだけ役に立つかはわかりませんが、とりあえず覚書としていろいろ書いてみます。

訪問の目的

韓国籍の妻の里帰りです。

コロナの状況下で3年以上韓国を訪問できていませんでした。このゴールデンウィークを逃すといつ行けるかまったくわかりませんので、障害はありますが思い切って1週間ほど行ってくることにしました。

ビザ取得

まずとりかかったのはビザ。

妻と二人の子供は韓国籍があるので問題ありませんが、日本国籍の私は現状ではビザが必要です。実はF5という永住的なビザも所持していたんですが、このビザは2年間韓国に入国しないと消滅してしまう、なんちゃって永住ビザなのです。コロナによってこのビザがなくなってしまいました。もったいない!(ちなみに、私のようにビザを失効してしまった人も、要件を満たして書類をそろえれば回復措置もとれるみたいです。が、今回は滞在期間が短いため断念しました)

なので私が韓国に入るためには何らかのビザを取る必要があります

私がとったのは「短期滞在ビザ」です。名目は「親族訪問」。義母(妻の母)の招聘を受けて韓国を訪問する、という体裁でビザを申請しました。私の場合はそういうことができますが、普通の韓国フリークとかの人ではビザ取得は難しいかもしれませんね、現時点では。

まあとにかくそんなビザを、神戸三宮にある韓国領事館で申請しました。

ドキドキしながら申請しましたが、職員の人の口ぶりから察した感じではビザが下りるのは間違いなさそうでした。結局一週間ほどでビザが下り、預けていた旅券は宅配便で自宅に届きました(これは楽ですね)。

航空券購入

私の妻の故郷は釜山なので、釜山行きを探したんですがどうやら国際線は飛んでいない模様。そこでしかたなく「関空⇔仁川」のチケットをとることに。

いくつかの会社から飛行機が出ていましたが、日程と値段を考えてJIN AIRというLCCのチケットを押さえました。過去に一度だけ乗ったことがあり、その時は安いな~と思った記憶がありますが、今回は結構高かったです。ゴールデンウィークだからなのか、コロナだからなのか、予約が遅かったからなのかはわかりません。

韓国入国のためのPCR検査

韓国に入国するのもPCR検査の陰性証明書が必要です。「48時間前」までの検体採取が必要とのことでした。

この「48時間前」について正確に調べてみますと、飛行機が出る日の0時から48時間前までということです。つまり、例えば金曜日の飛行機に乗るなら、水曜日から金曜日に受けたものであればOKということですね。

日本の場合は「出国時刻の72時間前」までということなので、少し時間設定の定義が違います。こういうのは大事なところなので、しっかりアナウンスしてもらいたいなあと思いました。

とにかく神戸の三宮でPCRを検査を受けました。なかなか対応がよく気持ちのよいところでした。結果は翌日メールでもらい(PDF)、それを印刷しました。

Q-CODE

日本では「ファストトラック」をMySOSで運用していますが、韓国入国に際してはQ‐CODEへのアップロードが必要です。

ワクチン接種情報や、PCR検査結果をアップロードするのは日本のもと同じです。ただ、少し違うのは、Q-CODEは審査をしない?という点でしょうか。

日本のMySOSは、PCR検査の結果をアップロードすると、後でその結果が通達されます。「OKですよ」「間違っていますよ」的な。でもQ-CODEの場合はそういう審査機能はないような感じでした。

つまり、資料をとりあえず電子的にアップロードするだけ、みたいな感じです。

ただし、不備の場合には連絡が来るのかもしれません。私たちが上げたものは全部問題なかったからなんのアクションがなかっただけなのかもしれません。そのあたりははっきりしません。

日本出国

飛行機のチェックイン時には、陰性証明書だけかなりじっくりと確認されました。あとの手続きはいつもと同じです。

韓国入国

入国審査の前にQ-CODEを提示するところがあります。そこで家族全員分のQRコードを職員に見せました。

ワクチン要件を満たす私と妻は、隔離はありません。要件を満たさない息子二人は「自宅隔離」と告げられました。

私は結果的に隔離なしになったんですが、結構ドキドキしていました。というのは、ワクチンの接種証明書に書かれているパスポート番号と現在所有しているパスポート番号が違うからです。一応、もう使用済みになった過去のパスポートも持参して、何か言われたらそれを見せようと思っていたのですが、まったくの杞憂でした。何事もなかったようにワクチン接種が認められました。

しかしですね、仮に過去のパスポートと現在のパスポートが同一人物のものである、というのをしっかり証明しようと思うと、無理なんじゃなないかなと思いました。そういう書類ってあるんでしょうか。

入国後1日目PCR検査

そんなこんなでとにかく入国に成功しました。

日本では入国時に空港でPCR検査を受けさせられますが、韓国では空港での検査はありません。その代わり、入国後24時間以内に「待機所近くの保健所」で入国後1日目のPCR検査を受けることとなっています。

ただし、よく手引きを読んでみますと、保健所で検査を受けるのは「韓国人と長期滞在ビザを持っている外国人」なのですよ。私は今回は短期滞在の外国人なので、「仁川空港にあるPCR検査センターか、待機所(つまり滞在先)近くの病院」でPCR検査を受けなさい、と書かれています。

どうしようかな~と思いつつ地下鉄の駅に向かうと、わかりやすいPCR検査センターというプレハブ小屋がありましたので、これ幸いと思い、そこで私だけ一日目のPCR検査を受けてきました。

「入国ですか?出国ですか?」と聞かれ、入国ですと答えると、パスポートを見せろと言われました。そして大学生アルバイトみたいな人が、高速で私の情報を入力し、検査をしてくれました。外国人の場合は検査代は自己負担で、8万ウォン(8000円くらい)でした。

結果はメールで4時間後くらいに送られます、とのこと。その通り数時間後にちゃんと結果がメールで届きました。この辺はスピーディーでいいですね。

釜山へ移動

そうやって私だけPCR検査を手早く受け、地下鉄に乗って金浦空港に移動。そこから国内線に乗って釜山の空港へ。空港には妻の姉が迎えに来てくれました。

息子二人は自宅隔離ですが、待機地までの移動で公共交通機関を使うことは認められています。

滞在先は妻の母の家。そこで1週間ほど過ごしました。

保健所でPCR検査

私以外の家族は韓国籍があるので、釜山到着翌日保健所へ向かいました。

そこで入国一日目の検査を受けに来ました、というと手慣れた様子で登録をしてくれ、あっという間に妻と二人の息子は検査終了。

検査結果はカカオトークで送信しますとのこと。これもやっぱり約束通り、数時間後に結果が届きました。もちろん全員陰性です。

自宅隔離

上でも述べましたが、今回私と妻は隔離なしですが、息子二人は自宅隔離です。

検査を受けに行く以外では家に籠っていなければなりません。ただし、この隔離はかなりザルです。というか本人の良心に全面的に任されています。

日本の場合は、隔離期間中にはMySOSを通じて、所在地の確認作業などをしなければなりませんが、韓国の場合はそれがありません。仮に隔離対象者が毎日外出していて外で遊び惚けていても、それを確認する手段がありません。

もちろん私の二人の息子はずっと自宅隔離をしていましたけどね。

日本入国のためのPCR検査

さて韓国滞在は一週間です。日本に帰る前にはまたPCR検査の陰性証明書が必要となります。

日本の場合は出国予定時刻の72時間前以内という条件でしたので、そのギリギリを狙ってPCR検査を受けました(71時間前くらい)。ちょっとドキドキしたんですが、仮に飛行機が遅延した場合でも、24時間以内であれば陰性証明書を取り直す必要がないとのことでしたので、今回はギリギリでやりました。陰性出れば、残りの時間をかなり気楽に過ごせますからね。

さて、妻が検査機関として選んだのは、釜山の海雲台白病院。まあ滞在地からも近いですし、妻なりのリサーチで「安い」とのことでしたので、そこにしました。

検査自体は非常にスムーズだったんですが、値段がよくわかりませんでした。

妻は8万ウォンくらい、私と息子二人は20万ウォンくらいかかりました。

どうやら妻は健康保険がきいたみたいなんですけど、よくわかりません。だって健康保険だって脱退していますから。息子二人は二重国籍で、日本の名前で陰性証明が必要なので、外国人価格(っていうか保険がきかない価格?)なのかな~と思いました。

結果はやはりカカオトークで夕方にきて(検査は朝受けた)、全員陰性。翌日の朝証明書を取りに行きました。

これまでの経験からすると、窓口に行って、パスポートを提示して証明書をもらうのかなと思っていましたが、今回は違いました。

受付をすると、待たされます。名前を呼ばれ部屋に入ると、そこには医師がおり、私たちが見守る中、手で陰性証明書を書いてくれます。ったく、そんなの準備しておけよ、と思うんですが、なぜそういうプロセスをとるのかまったくわかりません(日本の所定のフォームに記載してくれるのは良かったですが)。

また証明書発行手数料も21000ウォン、さらに取られました。結局のところ、総額としてPCR検査費用は妻は10万ウォンちょい、私と息子たち22万ウォンくらいですね。他の機関と比べてないのでわかりませんが、どうも腑に落ちない価格設定でした。日本で受けたところは、一律15000円ぽっきりで、明瞭会計だったんですよね。

あと、子供たちの検査結果の受け取りには子供が書いた委任状が必要でした(妻と私が取りに行ったため)。なんか面倒ですね。そういえば、韓国の国内線に乗る時も「家族関係証明書」の提示を求められました。パスポートを見せたらそれで済みましたが、もしかしたら親権の問題とか、家族の複雑な問題がいろいろあるのかもしれませんね。

入国後7日目検査

これで終わりではありません。韓国入国後6~7日目にはコロナのラピッド検査の提出が求められます。

やり方は簡単。その辺で売っている検査キットを買って、各自検査をする。その結果を写真にとって、滞在地管轄の保健所に写真付きメッセージを送信。

これもかなり良心にまかされている感じです。だって、検査しないでその辺のウェブに転がっている陰性結果写真を自分のものと称して送ったってわからないだろうし、仮に私たちみたいな4人家族の場合、一つの検査キットを違う角度で写真をとって送ってもわからないんですから。

もちろん私たちは、これでもか!っていうほど鼻の奥をグリグリして家族4人の検査をしましたけどね。

韓国出国

そんなこんなで楽しい釜山滞在を終え、また来た道の逆ルートで仁川国際空港までたどり着きました。

出国手続きではやはり、陰性証明書をよく確認されました。私たちは特に不備はなかったですけど、周りの人を見ていると、不備を指摘されている人が結構いました。「日本の所定のフォームではない」「コピー版に手が加えられている感がある」等。

日本入国&強制隔離

日本の入国に関しては、ちょっと前にカンボジアから入国した時と大体同じ流れでした。でも前よりは効率的になっているような感じがしました。やはりいろいろと考えているようです。

カンボジアから日本に入国したときの記録【2022年3月18日】入国編

一つ違った点は、前はMySOSのQRコード提示はキャプチャ画像でもよろしい、と言われたんですが、今回はネットにつないでアプリから見せるように言われた点です。

そのように変わったのか、それとも単に担当者の問題なのか、その辺はわかりません。

あと、私たちは私と妻も二人の子供も日本のワクチン接種要件を満たしていないので、ホテルで強制隔離となりました。これを書いている2022年5月6日現在では、韓国からの入国はワクチン3回接種が確認できなければ3日のホテル隔離になるんですね。

この3日ってのも曲者で、結局3泊4日ということでした。もしやと思って聞いてみたんですけどね。

どのくらいかかったか

というわけで簡単に韓国訪問の要点をまとめてみました。

今回は手間もかかったけど、お金もかかった。皆さん気になる費用面についてもざっくり書いてみます。額は4人分の合計額です(10ウォン=1円で計算)。

飛行機(関空⇔仁川) 25万円
飛行機(金浦⇔金海) 4万7千円
PCR検査(日本) 6万円
PCR検査(韓国) 7万7千円
仁川空港前泊 1万円

以上を合計すると、45万円くらいになります。もしコロナがなければ、関空から直接釜山に飛んでいますし、PCR検査も必要ありません。ちなみに、2018年の夏に釜山⇔関空を家族4人でおこなったときの費用は、飛行機代が8万円くらいでした。

そう考えると、ほんとコロナのバカヤローもいいところですよね。まあ今回はGWということもありますから、時期的に割高になるとは思いますが、それでも最安値で8万円で行けるところが45万円ってね…

まあ、妻の家族と久しぶりに会うことができたのでよかったですけどね。あとは強制隔離はどうやら日本政府がお金出してくれるみたいなので、割といいこのホテルと弁当を楽しみたいところです。

おわりに

以上、2022年4月終わりから5月はじめにかけての韓国訪問記録でした。

総じて、韓国の水際対策は良心に任されている感じでした。政府のポーズとしては「しっかり対策をとっている」のだけど、実情としては「抜け道がたくさんある」ということで、私としてはこういうのは結構好きです(笑)

今回は仁川インアウト&コロナ禍&息子たちが自宅隔離&期間が短いということで、釜山でお世話になった皆様にご挨拶をすることもできませんでした。

特に前の勤務先の先生方にはぜひともお会いしたかったのですが、お楽しみはこの次にとっておきます。次に訪れる際にはPCR検査も隔離もなくなってるといいな~

※もし現時点での韓国訪問についてもっと詳しいことを聞きたい方がいましたら、コメント欄かTwitter、Facebookでメッセージください。知っている範囲でお答えします!

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