ちょっと前、こんな投稿を見ました。
先日、釜山市内の日本語の先生を対象にした研修を行ったんですが、講義中に行ったアンケートの結果が意外でした。
— ふじた@日本語教師/交流学習を推進中 (@TomF197447) April 12, 2021
対面式とオンラインの授業をみなさん両方経験していたんですが、どちらがやりやすいか聞いてみたら、
100%対面式
と答えたんです。
少しは回答が割れると思ったんですが、、、。 pic.twitter.com/1slas5MLGH
オンラインと対面授業、どちらがやりやすいか?という設問に20名の教師全員が、
対面授業の方がやりやすい!
と答えたということですね。うーんなんか、これを見て考えてしまいました。
考えてみてください
例えばこういう設定を考えてみます。
あなたは今から授業をします。あなたの目の前には二つの部屋があります。Aの部屋は対面授業の部屋です。学生が10名座っています。一方、Bの部屋はオンライン授業の部屋です。ZOOMにつながったPCが準備されており、10名の学生はすでにルームに入ってあなたが来るのを待っています。
AもBも学生は全部同じです。さて、あなたはこれからAの部屋に入って授業をするのを望みますか?Bの部屋に入って授業をするのを望みますか?
私だったらAの部屋を選びますかね。みなさんはいかがでしょうか?
おそらくこの設問の場合、Aを選ぶ人が多いのではないでしょうか?もし「どちらでもよい」という選択肢があればそれを選ぶ人もいるかもしれません。
しかし、この設問には全く意味がありません。だって、そんな整備された設定、実際にはありませんから。
※もちろん、ふじたさんのアンケートは「先生たちは対面授業の方が好きなんだ」ということがよくわかりますので意義のあるものです。これによってこの記事を書く必要性がでてきたわけですし。
家に帰るまでが遠足
今、なぜオンライン授業をする人が増えているかというと、感染症への感染を防ぐためです。オンラインであれば授業を通して感染する可能性は0ですが、対面だと感染する可能性が出てきます。
また、私の場合はここ一年はテレワークを強いられています。授業をするときも家から授業をします。そうなると「出退勤時間」が1分もありません。先日は考えてみたら、自宅で勤務をしながら朝昼晩、家族の食事の準備を全部しました。これは出勤していたら無理です。
あと細かいことを言うと、靴を履かないので「靴磨き」もしなくていいですし、お弁当箱を職場に忘れてくることもありません。
「いやいや、私らはオンライン授業やってるけど出勤してるよ」という人もいるかもしれません。
それでもやっぱりいろいろ回避できることはあるのではないでしょうか。例えば、紙はほとんど使いませんよね。コピーしたりしていた人はそのための労力がなくなりますし、管理をしなくても良くなります。あと、授業後に学生につかまって時間をとられることもなくなるかもしれません。
もちろん上記したことは良い面もあれば悪い面もありますし、人によってその価値は異なります。例えば私は在宅勤務をしていますが、子どももそこそこ大きくなっていますからそれほど邪魔になりませんけど、もしあと数年早かったらとてもじゃないけど自宅で仕事などできません。
あと、出退勤時の楽しみがある人だっていますよね。電車の中でだけ本を読めるとか、歩いて出勤するのが運動になっているとか。また学習者とベンチに腰掛けて雑談するのが楽しみだとか。それは人それぞれでしょう。
ですが、私が言いたいことは、
すべての過程を含めてどちらが良い(やりやすい)と言うべきでは?
ということであり、オンかオフかを自分で決められない状況であるのであれば、好き嫌いはあるにせよ、
良いことを数えた方が良くないか?
ということです。
良いことを数える
たぶん、「オンライン授業ほんとやだ」という人はいると思うんですよ。先生にしても生徒にしても。
で、「やだ!」と言って辞められる人はやめればよろしいんですよね。でもやらなきゃいけない人に対しては「付随する過程まで考えましょうよ」と言いたいのです。
確かに授業自体はオフラインの方がやりやすいかもしれませんけど、その他の部分で楽してるところとか、ストレスが減ってる部分がありますよね?それを計上してはどうでしょうか、そうすれば「オンラインも悪くない」となるんではないでしょうか、ということです。
私はなぜか「オンライン好きですよね?」とよく言われるんですが、授業だけを考えたらやっぱ対面の方が楽だよなと思うことが多いです。でもトータルで考えると、不謹慎な話ですが、この1年間はなかなか快適だったなと思うんです。
※もちろん多くの人が感染症にかかり命を落としていたり、経済的に困っていたりすることは非常に心苦しく思っています。
まあ、考え方の問題で根本的な解決にはなりませんが、もしそういうことで困っている人がいればちょっと考えてみてください。
雑談できないのはさみしい
私はテレワークになってから、私自身の生産性は上がっていると思います。それは余計な時間があんまりないからです。オフィスにいる時は声をかけられたりすることも少なくないですが、オンラインだとそのあたりは減りますから、自分で調整ができます。
というわけで、「予定があってそれに向かう」場合はいいと思うんですけど、予定にないことが起きづらいというのはあんまりよくないと思っています。
例えば、職場で勤務をしていると結構雑談をします。昼食を一緒に食べたりもしますしね。その時に余計な話をしたりします。例えば同僚のあの人がこんなことを言ってたとか、だれそれは最近健康状態が悪いらしいとか。そんな仕事に直結することでなくても、ただのおしゃべりの時間とかはテレワークになると絶対少なくなりますよね。
だから、やはりその辺は意図的に作る必要があるな、と思っています。もちろん「雑談しましょう!」と言って職場の人同士で集まるのは難しいと思いますが、何かに付随して雑談的に話せる場が必要なんじゃないかなと思うんですよね。
で、職場ではミーティングとは別に勉強会とかをやったりしています。ミーティングは業務上の話し合いですけど、勉強会はやってもやらなくても業務に差支えはないものです。だったら雑談的なこともできるのかなと思っています。
以前↓雑談について書いたこともあります。
まとめ
というわけで、最後はまた違う話になってしまったように見えますが、
・過程まで含めて評価する
・その状況でできないことはなんとか作ってみる
っていうことを主張しようとしたのだと思います。論のつながりが悪いので自分でも変だなと思ったんですが、おそらくそういう流れで最後に雑談の話を思いついたのではないでしょうか。
私はオンラインでもオフラインでも正直どっちでもいいです(仕事に関しては)。どちらも良い点と悪い点がありますからね。みなさんは、これを読んだあと、考えが変わったでしょうか。それとも「そんなこと当たり前!」でしょうか?