「推し先」の共通項目

投稿者: | 2023年1月20日

ここ3ヶ月ほど、オンラインで外国語のレッスンを受けています。

月曜日から土曜日まで朝の25分間。週に4回は中国語、週に2回は英語です。週の学習時間にするとそれぞれ100分と50分ですのでたいした時間数ではないですが、継続は力なり。楽しんでやっています(その他にも地下鉄の中でシャドーイングをしたり、読み物を読んだり、映画をみたりもしています)。

この3ヶ月の間、何人もの先生の授業を経験しました。最初はランダムでいろいろな先生の授業を受けていたんですが、最終的には英語は2人、中国語は1人の先生にしぼって授業を受けています。その3人の先生が「楽」だし、「気に入っている」んですよね。いわゆる「推し」です。推している先生ですから「推し先」ですね。

授業が終わったらすぐに星5つをつけて応援なんかしたりしますしね。もうほんとそれはアイドルの推しと変わらないでしょう。

今日の記事ではその「推し先」の共通項目を炙り出してみることにします。もちろんそれは私の「推し」でしかありませんが、少なくともそういうことをやっていれば私のような学習者には受けが良いというケーススタディにはなるでしょう。

失敗できる雰囲気

まずはこれ。まあ普通ですけど、これが一番大事だと考えています。

英語も中国語も直接法で授業を受けているので、必然的に私からの発話はめちゃくちゃになるんですが、この3人の先生に対しては「通じるだろうか」という不安を一切感じないんですね。

日常生活や他の先生の前では、頭の中で何を喋ろうか考えたのちに「やっぱ通じなさそうだからやめとこ」みたいになることがありますが、とにかくこの推し先たちにはそういう遠慮の心が一切出てこないんですね。

つまり、推し先たちは「失敗してもいいんだよ」「安心して話していいんだよ」という環境を作ってくれているということです。

回数を重ねていてある程度親しくなったからそうなのかもしれない、という面もあるでしょう。しかし他の先生は「回数を重ねる」まで辿り着かなかったわけです。推し先たちも最初は今ほど安心できたわけではないとは思いますが、それでも「回数を重ねられる」程度には安心できたわけですよね。

それはネットフリックスのドラマと同じです。基本的に面白くないものは途中で視聴をやめてしまいます。でも最後まで視聴できたものというのはそもそも最初から視聴をやめるほどに面白くなかったわけではなかったんですよね。

なんか話が飛びましたが、とにかく私の推し先の一番目の共通項は「間違ってもいい」「失敗してもいい」つまり、安心できる雰囲気を作れる先生ということですね。

もっと具体的に言うと、渋い顔をしないというのは大事かなと思います。日常生活でもおしゃべりしていて渋い顔をする人いるじゃないですか。もちろん会話内容にもよりますけど、あれをされると何かそれ以上話したくなくなることもあるんですよね。私はそうですね。

気分が安定している

二番目はこれ。めっちゃ大事だと思います。

私は以前同僚に「さくまさんは気分の起伏が少ないから良い」という評価を受けたことがあります。その時は「そうかな」と思ったんですけど、起伏が激しい人と接してみるとその大事さはわかりますね(幸運にも私の周りにはあんまりそういう人はいませんが)。

前の授業の時とノリが違うなあ。。。というのは困りますね。

先生の具合が悪いということは時としてあります。推しの先生方についても「今日は具合が悪そうだ」と感じることが数度ありました。それはしょうがないですよね。そういう時は私からレッスンはここまでにしましょう、ということもありました。

こちらに関心がある

これ、もっと正確に言うと「こちらに関心があるそぶりを見せる」「いくつかの個人的な情報を記憶してくれている」ということでしょうか。

先生と学習者の関係ですからウェットな関係を持たなくてもいいんですけど、こちらの言ったことのいくつかを覚えてくれているのは大事なことです。

推し先たちは毎日十数人の学習者を相手にしています。学習者は私だけではありません。だから私としても「それって前の授業でも言ったよね?」とかは思いません。私の個人的な話なんて忘れて当然です。

でも、ふとした時に「あなたのいる北京はどう?」とか言ってくれると、ああちゃんと覚えてくれてるんだあと嬉しく思います。

ちょっと関連のある話をすると、私の友人に「いなちゃん」という人がいました。この人は相当顔が広くて、当時「友達全員の電話番号入り切らないから、携帯2台持っている」というような人でした(当時は500件が保存件数最大だった)。

ひょんなことからこの人と友人になったんですが、私としては「いなちゃんは人気者だから、私の友人としてのプライオリティは低いだろうな」と勝手に思っていたんですね。でもいなちゃんって会う時はいつも私に親友のように接してくれるんです。

私の経験では、友人が多い人は皆この「いなちゃん」のような人が多い印象です。つまり、一人一人を大事にして気にかけてくれる(だから友人が多いのでしょう)。

先生も同じかな、と思います。先生にとっては学習者は「その他大勢の一人」ですけど、私にとっては「数少ないレジェンド推し先」ですからね。そういう気配りや態度は最初に掲げた「安心できる環境作り」にも繋がるのではないかと思います。

さいごに

というわけで私の推し先の共通項について書きました。

でもよくみてみると、「授業の進め方がうまい」とかがないですよね。確かにそれも重要なことだと思いますが、私はそもそもそれはあんまり期待していないので(笑)、評価には入れていません。というか、「授業がうまい」よりも、今日書いた三つの項目の方が私にとっては優先順位が高いからです。

毎日授業を受けているとですね、やっぱ気が重いことがあるんですよね。でもこの推し先の場合にはそういう気持ちが出てこないんです。「今日も授業楽しみ!」の気分の方が大きいわけです。

あと、5年ほど前に書いた記事も見つかりました。これも英語レッスンの先生についてのものです。これも今読んでもそうだな〜と思う内容になっていますので、併せてどうぞ。

オンライン英会話から考える会話授業での振る舞い方

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