日本語教師「プチ1日3時間労働」のススメ

投稿者: | 2021年2月26日

意識高い系?のYoutube動画を見ました。「集中力は訓練や努力で高められる」ということで、環境を整えたり食べ物を変えたりすることによってぼんやり過ごしていた日常を変えることができるという内容でした。

覚えているのは、デスク周りに「携帯電話を置かない」「鏡を置く」「青い物を置く」、「ブドウ糖を豊富に取る」みたいなことで、「なるほど」という感じで聞いていましたが、最後の一言にちょっと引っかかりました。それは、人間の使える時間は有限だとした上で、

集中力を高めて、1日の密度を高めよう。

…どうも引っかかるんですよね。いや、集中力を高めるのは必要だと思います。だらだらやって2時間かかる仕事を1時間で終えられたらそれはいいですよね。でも私としては、2時間かかる仕事が1時間で終わったらその浮いた1時間はだらだら過ごしたいと思うのです。つまり前項の

集中力を高める

には同意するものの、後項の

1日の密度を高める

には同意しかねる、ということなんですね。もちろんこれはそれぞれの人の考え方なので、どちらが正しいということはありません。ただ私には同意しかねるということです。私が言い換えるとすれば、

集中力は高めるが、1日の密度は変わらずいこう。

ということになります。

「密度」で考えるとキリがない

なぜ私が「1日の密度は変わらず行こう」と主張するかと言いますと、そのゲームはキリがないからです。

20年、30年前から日本語教師をしている皆さんもいらっしゃると思いますが、その方々に思い出していただきたいと思います。皆さんの仕事は2,30年前と比べて楽になったでしょうか。まあ授業時間に拘束されるのは同じだとして、授業の準備やその周辺の業務にかける時間が短くなったという印象はあるでしょうか。

もしここで、「科学技術の進歩でかなり楽になりました」という回答をされるとこの記事はここで終わりなんですけれどもね。

私の予想ではおそらく多くの人は「楽になった部分はあるにはあるが、全体としての負担はそんなに変わっていない」という回答になるのではないでしょうか。色々な技術が進歩するのになぜ労働時間は変わらないかと言うと、労働時間ありきで仕事を考えるからでしょう(他の理由もあると思いますが)。

ですから、「密度」ということを考えてしまうと、どれだけ集中して生産性を上げても体が楽になることのないキリのないゲームになってしまうのです。

1日3時間労働は可能か

そんなこんなで、定期購読している「ラジオ版 学問のススメ」で勝間和代さんの回を聞いていたんですが、

勝間和代さん「ラジオ版学問ノススメ スペシャルエディション」

勝間さんは1日3時間だけ仕事をするそうです。なんか前も聞いたことありましたけど。私もそういうのが理想だと思っています。3時間かどうかはわかりませんが、仕事をする時間は集中してちゃちゃっとこなし、あとは勉強や情報収集、余暇的活動に当てるというのが。

ただね、いくら集中力を上げたとしても、普通の勤め人は1日3時間の労働だけで許されることはありませんよね。フリーランスの人はどうか知りませんが、「終わりました。じゃあ帰ります」が許されるのはごくごくわずかな人たちだけではないでしょうか。私も同じです。

そこで私が社畜的働き方、もしくは校畜的働き方から逃れられない皆様方にご提案したいのは、1日に集中するのは3時間だけという働き方です。

3時間労働を実現するために

冒頭で「集中力は訓練や努力で高められる」という話をしましたが、逆に言うとそれは集中力を一定時間高いレベルで維持するのは難しいということです。1日8時間労働なんて言いますけど、その間中ずっと集中しっぱなしなんてのは人間のできる技ではありません。

3時間だけ集中しましょう。

勝間さんも3時間労働するとおっしゃっていましたが、私も前から薄々、集中力を保てるのは1日に3時間くらいだと思っていました。この3時間というのは9時に出勤した人が昼休みを迎える12時までの時間です。集中力が必要な仕事は午前の3時間でだけで終わらせるぐらいの気持ちでやってしまうのです。

「え、じゃあ午後から何するの?」と言う疑問が出ると思いますが、午後は集中力のいらない仕事に集中します(いや集中してはいけないんだった(笑))。

私たちの仕事には色々な種類のものがありますよね。授業準備、採点、宿題チェック、シフト組み、報告書の作成などなど。しかし、全部が全部高い集中力を要するものではありません。例えば採点なんかはもしかしたら音楽聞きながら、同僚と話しながらでもできるかもしれません。でも例えば、新しく出す教科書の「はじめに」を書く場合なんかはがっつり集中しないとできないかもしれません(昨日、私ががっつり集中した仕事です)。

また同じ授業準備でも、様々なフェーズがあります。例えば私は2、3日前に授業をしたのですが、その準備でまず行ったのは PDFになっている教科書の内容を切り貼りしてスライドにするということです。これはあまり集中力を要しません。でも、出来上がったスライドを見て90分の授業をどのように進めていくかを考えるのには集中力が必要です。

ですから私が言いたいことは、集中力を要することは集中タイムを決めてその時間にだけやることにし、その時間が終わったら後は集中力を要しない雑用で時間を埋めるということです。

集中タイムは必ずしも朝に持ってくる必要はありませんが、朝に持ってきた場合、ランチタイムになった時点でその日の仕事は終了、午後は消化試合♪というプチ3時間労働気分を味わうことができるという意味で素晴らしいのです。

まあ、結局気持ちの持ちようということなんですけど、私は結構これを意識してやってます。割といいですよ。昔論文なんかを書いてるときも2時間くらいやったら閉じてました。好きな仕事だったらいいんですけど、嫌いな仕事だったらなおのこと8時間かかずらっているわけには行きませんから…。

しかし我々には授業が…

そうなんです。我々には授業があるのです。普通のオフィスワーカーとは違うんですよね。午前に授業がある人もいるでしょう。授業だけで1日潰れる人もいるでしょう。でも授業が多くても、授業以外の仕事をする時間は必ずあるはずです。1日3時間集中労働というのはあくまでもキャッチフレーズです。自分に合った集中労働の時間帯を考えるのがいいと思います。

私も以前は1日授業で終わる日もありました。反対に授業が何もない日もありました。授業で終わる日は、授業で手一杯ですからその他の仕事なんてしません。その代わりに授業がない日はガッツリ仕事を…というわけでもありませんでした。なんだかんだ集中できる時間は決まっていますからね。昨日集中しなかったからと言って、明日その倍集中できるってことでもないですから。

そうそう、冒頭のYoutubeでも「一日に集中できる時間は限られているから、必要ないことに集中力を投じない方がよい」という話をしていました。スティーブジョブスがいつも同じ服を着ていたのはうんちゃらかんちゃらというのと同じですよね。

まあとにかく、私達には授業があるから、朝だけ3時間集中しましょうってのは難しいかもしれません。でも私が伝えたかったメッセージは、

集中する時間だけ集中して、あとの仕事は消化試合気分で!

ということです。8時間仕事、と考えたら萎えますから。私は一日3時間労働です(集中時間が)!と考えましょう。


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