2022年7月末。日本の神戸から出発し、次なる勤務地である北京に向かいます。コロナ前であれば、北京など飛行機に乗ればすぐなんですが、今は飛行機に乗るだけでも大変です。しかも現時点で北京行きの飛行機はなく、私の場合は深圳でとりあえず中国に入り、そこから北京を目指すことになりました。
この一連の記事では、自分への備忘録、そして実際に中国へ渡航する人への情報提供の意味を込めて、その重要な部分を数回に分けて書いていきたいと思います。
ビザと飛行機のチケットは準備済みという状況で、その後の実際的な準備の段階から書いていきます。
・2回のPCR検査
・健康コード申請
・税関健康申告
・事前搭乗手続き
・搭乗手続き
ただし、これは参考に留めてください。政策はすぐにかわりますし、航空会社のやり方も変わることでしょう。ちゃんとした情報はしっかりと一次情報を参照してください。
2回のPCR検査
現時点(2022年8月1日)では、日本から中国に入国するためには2回の異なる医療機関でのPCR検査陰性結果が求められます。詳しくは中国大使館等のオフィシャルな情報を参照ください。
私たち(家族4人)は神戸に住んでいましたので、第一回目のPCR検査は神戸の病院で受けました。搭乗二日前の午前に受けて、その日の夜にメールで結果を受領しました。
2回目は朝早く新幹線に乗って東京へ移動。アクセスの良い品川の病院が中国指定の機関になっているので、そこで受けました。1回目のところは予約なしで可能でしたが、この品川の病院は予約が必要でした。
そして結果を待たずして、前泊する成田空港近くのホテルへ。ついたらちょうど14時のチェックイン時間でしたので、部屋に入ってPCR検査の結果を待ちました。
ちなみに神戸から成田までの動線は、西明石→(のぞみ)→品川→(京急エアポート快特)→成田空港 ということで品川での乗降以外は乗り換えがなかったので非常に楽でした。首都圏にお住まいの人であればそんなの常識かもしれませんが、品川から一本で成田空港まで行けるとは知りませんでした。
部屋に入った後、16時までに結果を送ってくれるということでしたが、約束通り、16時前に結果がメールで送られてきました。
健康コード申請
陰性の結果に安心する暇もなく、健康コードの申請です。18時までにこれを申請しなければなりませんので慎重になります。
■Health Declaration Certificate
私の場合、子供二人を同伴するので入力する回数が多く神経を使いました。が、事前にスマホのフォルダに申請するための画像(パスポート画像、ビザ画像、PCR検査結果などなど)を整理しておいたのでスムーズにできました。
一つ迷ったのは「ワクチンの接種記録」です。私が調べた情報によると、それも添付することになっていたのですが、実際の健康コード申請には「ワクチン接種」については一言も出てきませんでした。少し悩んだんですが、「求められていない資料を添付する」のは違うような気がして、添付しませんでした。実際、中国入国にはワクチン接種が求められない、という情報も知っていましたし。
少し不安でしたが、結局一時間後くらいに、家族全員分QRコードが緑色にかわり、ホッとしました。ワクチン接種はやはり関係なかったようです。
中国入国のための健康コード申請方法については、ネット上にいくつもの情報が出ています。しかし、ルールも随時変わるようですし、それぞれのウェブサイトもその速さにはついていけないことは念頭に置いておく必要がありますね。
※アカウントを一つ取っておけば、それで子供などの申請も一緒にできます。何度も同じようなことを入力しなければならないのは大変ですが、子供がいるからといってアカウントを別に取る必要はありません。
税関健康申告
次に行ったのはこれ。なんかよくわかりませんけど、搭乗するANAから「深圳に行く人はこれに事前に入力しておくように」とメールで言われていました。
これはWechatを通じて行います。Wechat使わなくてもできるよ、という案内もありますが、そっちはもっと難しそうです。というか外国人はその方法でできるのかよくわかりません。渡航前には絶対にWechatのアカウントをとっておくことをお勧めします、というか必須です。
で、どうやってここに接続するのかよくわからず、色々ネットで調べてみたら、以下のような画像が出てきました。

私は、最初「こんな画像からどうやって接続するんだろうか」と思ったんですが、↑もQRコードなんですね。Wechatでこの画像をスキャンすると、申請のページに進むことができます。私はこういう形のQRコードが存在することを知らなかったので、びっくりしました。
で、その税関健康申告ですが、たしか搭乗の24時間前からできるという話でした(違ったかな?)。私たちは翌日の朝の飛行機でしたので、その前の晩に済ませておこうと思って、全部記入をし、QRコードまで出しました。
しかし結果的に、これではダメでした。
というのも、過去2週間に滞在した国を書く欄があるのですが、その最終日が搭乗当日になっていないといけないのです。そのシステム仕様上、最新の日付はその日までしか選べないので、前もって記入しておくことが不可能なのです。
ですから、この申告は飛行機に乗る当日(0時を過ぎればいいでしょう)にする必要があるということです。私たちはその事実を空港でチェックインするときに気づきましたので、前日やったものをまたもう一度やる羽目になりました。注意が必要です。
同行者の分も一つのアカウントで申告する(QRコードを出す)ことが可能です。私の子供はWechatのアカウントがありませので、私が3人分入力をしてQRコードを得ました。
このQRコードは搭乗前にANAの職員がしっかりとチェックをしていました。ANAが写真に撮って、中国側に事前に提供するようです。入力を間違えた場合、何度でもQRコードを出すことができます(私は何度も間違った)。
事前搭乗手続き
搭乗前日に事前に行ったのはこれだけではありません。ANAから「トラベルレディ」というものと「オンラインチェックイン」をやっておくと当日楽ですよ、というメールが来たので、それも前日に済ませようと思いました。
ただ、結果的に、トラベルレディは全く意味ないんじゃないかと思いました。ビザとかPCR検査の結果とかさまざまな書類を提出しましたが、当日「あなたは前日に出しているから」みたいなことは一切ありませんでした。ですので、これはやらなくていいです(と思います)。
オンラインチェックインはやっておいてもいいかなと思います。ただ、私の場合、PDFで搭乗券の発券までしたのですが、結局空港で紙の搭乗券をもう一度発券しました(自由に印刷できる環境なら自分で印刷してもいいかと)。一人なら、スマホ画面を見せて搭乗してもいいと思いますが、子供とかいたらやっぱ紙で一人ずつもっている方が便利ですね。
搭乗手続き
翌日。搭乗当日。
9時15分の飛行機で、6時過ぎにチェックインカウンターに行きましたが、長蛇の列がすでにできていました。チェックインは6時半から始まったようです。
そこで確認するのはパスポート、ビザ、前日取得した健康コード(スクショはだめ)、搭乗券ですね。私は念には念を入れて、印刷したPCR検査の結果も持参しましたが、それは確認されませんでした(カラーで印刷したんですけどね)。結局ANAの立場としては「健康コードが緑になっていれば、入国はできる」と判断するということでしょう。
※ちなみに紙の結果は中国での入国審査でもチェックされませんでした。
そして荷物を預けて普通ならイミグレーションへとなりますが、その前に税関健康申告のチェックがありました。ここでしっかりとQRコードを提示して、初めてイミグレーションへと向かえます。健康コードは準備している人がほとんどのようでしたが、これはやってない人がほとんどでした。ANAの職員の人が一人一人に説明していました。
私は、再入力になったものの、どういうものかは前日にわかっていたので、スムーズにこの列から離れることができました。
おまけ
その後はいつもの手続きを経て出国&搭乗となります。
ここでは付加的な情報を。
私は今回初めて「手ぶらサービス」というのを利用しました。これはANAやJALのような日系キャリアなら利用できるもののようですが、飛行機に預ける荷物を日本の自宅で運送会社の人に預け、その受け取りは海外の到着地の空港で受け取れる、という便利なものです。
私は当初このサービスを知らず、空港に送っておいたのをピックアップして、それをANAの窓口で預けようと思っていたのですが、その荷物の受け取り窓口が7時にオープンすると聞いて、「ギリギリだな」と思っていたんですよね。ならば前泊するホテルに送るか、とも思ったんですが、結局調べていくとこの「手ぶらサービス」があり、それを利用することにしました。
指定した時刻に自宅にヤマトの人が来て、持って行き、そしてチェックイン時にはその荷物を見ることもなく、受取証だけをもらいました。で、深圳の空港に着くと、ちゃんとその荷物がありました(当然ですけど)。空港配達に300円プラスするだけですから安いものですよね。今回は荷物が多いので助けられました。
スーツケースなどはしっかりとビニールで覆ってくれます。当初はスーツケースのカバーを買おうかとも思っていたんですが必要なかったです。後でみると、そのビニールに荷物のキロ数が書かれていました。これはちゃんと測るみたいですね。私たちはしっかり測っていたので問題ありませんでしたが、手ぶらサービスだからといって、超過料金から逃れられるわけではなさそうです(笑)
まとめ
とにかく絶対にしなければならない重要な行動としては、
・健康コード申告
・税関健康申告
二つがあります。私の理解を簡単に言いますと、前者は、中国政府がこの人は入国できるかどうかを審査するもので、後者は現地に到着した後に個人情報(現地での動線やPCR検査の結果など)を管理するためのコードだと思いました。
ただ、後者は成田空港でもANAの職員が手伝ってくれますし(中国系はわかりませんが)、最も重要なのは健康コードの申請です。これを前日にしておかないと飛行機に乗れなくなるかもしれません。
その他ANAからはいろいろな事前手続きの要請がありましたが、結局やっておかなくても当日どうにかなります。そう考えると気が楽になるかもしれません。
空港は混むと思いますので、やはり3時間前には着くように行くほうがいいかなと思います。
では、今日はここまで。次は「中国入国から隔離生活開始まで」です↓
私も今秋訪中する予定でPCR検査などの体験談を読みたいと思っていましたのでありがたく拝読しました。
コメントありがとうございます。
役に立ったようで何よりです。なかなかハードな状況ですが、少しずつ楽になってはきているようですね。希望を持ちたいものです!